小児慢性じんましんの予後に関連する因子はなにか?

Netchiporouk E, et al. Evaluating Comorbidities, Natural History, and Predictors of Early Resolution in a Cohort of Children With Chronic Urticaria. JAMA Dermatol 2017.[Epub ahead of print]

慢性特発性じんましんは、小児でも治りにくいことが分かっています。

蕁麻疹診療ガイドラインは、フリーで読めますので、皆さんもよく参考にされているでしょう。

■ 急性じんましんは救急外来でも良くありますし、慢性じんましんも一般外来でも決して珍しくありません。

以前、小児慢性じんましんの予後に関してご紹介いたしましたが、必ずしも予後が良いとは言えないという結果でした。

 

 

 慢性じんましん小児139人をフォローし、寛解率および臨床検査マーカーとの関連性を評価した。

重要性

慢性蕁麻疹(chronic urticaria; CU)は0.1%〜0.3%のこどもが発症する。

■ ほとんどの症例には鑑別可能な誘引なく、慢性特発性蕁麻疹(CSU)に分類された。

■ CSU患者の少なくとも半数は、好塩基球活性化試験(BAT)を用いてin vitroで確認できる自己免疫要因を有する。

■ 成人CUの30%〜55%は5年以内に自然軽快するが、小児CUの自然経過と寛解予測因子は分かっていない。

 

目的

■ 小児におけるCUの合併症、自然歴、およびそのサブタイプを評価し、寛解予測因子を同定する。

 

デザイン、セッティング、参加者

■ 2013年から2015年に、三次病院に受診した、少なくとも6週間持続している慢性じんましん患児の小児コホートをフォローした。

 

曝露

■ データは、疾患活動性、併存疾患、物理的誘因、BATの結果、血球算定、CRP、甲状腺刺激ホルモン、甲状腺ペルオキシダーゼ抗体について集められた。

 

主要アウトカムと処置

■ 我々は、寛解率(治療なしで少なくとも1年間の蕁麻疹がない定義)および臨床検査マーカーとの関連性を評価した。

 

結果

■ コホートは、18歳未満の139人の小児により構成された。

■ 31人(20%)が誘発性蕁麻疹であり、最も一般的なものは寒冷じんましんだった。

■ 6人は、甲状腺炎および1型糖尿病などの自己免疫性併存疾患を有していた。

■ 家族歴では、自己免疫疾患(24人[17%])とCU(17人[12%])が一般的だった。

■ 患者の58%はBAT陽性(CD63レベル> 1.8%)だった。

BAT陽性(CD63レベル> 1.8%)は、BAT陰性と比較し、1年後の寛解率が2倍だった(ハザード比[HR] 2.33; 95%CI、1.08-5.05)

■ 対照的に、好塩基球の存在は、寛解率を低下させた(HR 0.40; 95%CI、0.20-0.99)

■ 年齢との相関は認めなかった。

慢性蕁麻疹は43人で寛解し10.3%/年の寛解率であった。

■ CD63が1.8%より高く、好塩基球が存在しないことは、早期のCU寛解と関連していた。

 

結論と妥当性

■ CUの小児における寛解率は低い。

■ 特定のバイオマーカー(BAT陽性および好塩基球数)は、寛解の可能性を予測するのに役立つかもしれない。

 

結局、何がわかった?

 ✅小児慢性蕁麻疹は10.3%/年の寛解率であり、低かった。

 ✅BAT陽性(CD63レベル> 1.8%)である群は、1年後の寛解率が約2倍だった。

 ✅好塩基球の存在は、寛解率を低下させた(HR 0.40; 95%CI、0.20-0.99)。

 

 

 

小児慢性じんましんは寛解率が低く、好塩基球活性化試験(BAT)や好塩基球が予後に関連することが示された。

■ 慢性じんましんの治療は、抗ヒスタミン薬増量や、抗ロイコトリエン拮抗薬がアドオンされることになります。

■ しかし、英国でも適切に治療されているとはいえないようです。

 

 

 

今日のまとめ!

 ✅小児慢性じんましんは寛解率が低い。

 ✅好塩基球活性化試験(BAT)や好塩基球が予後に関連する。

 

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