食物経口負荷試験で「判定不能」の軽微な症状の場合、再摂取で8割は陰性である

Miura T, et al. Follow‐up of patients with uncertain symptoms during an oral food challenge is useful for diagnosis. Pediatric Allergy and Immunology 2017.[Epub ahead of print]

オープン試験とは、食べる本人も、食べさせている医療者も、「何を食べているかわかっている」試験です。

■ 専門の先生には釈迦に説法ですが、オープン食物負荷試験とは、最もよく行われる食物負荷試験で、例えば、卵のオープン負荷試験であれば固茹で卵を食べていただいたり、といった感じです。

■ 一方でブラインド(盲検)試験というのもあって、例えばカボチャマッシュと卵を練り合わせて食べている本人にわからなくしたりします。

■ オープン負荷試験の問題点のひとつとして、本人にもわかっているので、「気持ちで」症状が出現する可能性があるということになり、軽微な症状が「判定不能」になりがちという点があげられます。

 

 

鶏卵、牛乳、小麦アレルギーが疑われた2271件のうち、「判定不能」であった454件に対し、再度家庭で負荷を実施した。

背景

■ 経口食物摂取(OFC)中には不確実な症状がしばしば出現し、オープン試験による不確かで軽度の症状は通常陽性とみなされている。

■ これらの関連性を判定するためには、二重盲検プラセボ対照食物負荷試験が行われなければならないとされている。

■ にもかかわらず、不確実な食物アレルギー症状の診断に関する研究は不十分である。

■ そこで、食物オープン負荷試験中の判定不能な症状に対し、食物アレルギーの診断の確定に関して検討した。

 

方法

2005年8月から2012年4月までオープン食物つ負荷試験を実施し、鶏卵、牛乳、小麦にアレルギーがあると考えられる2271件を対象とした。

■ 初回診断では、オープン食物負荷試験に対し明らかな症状のある「陽性」、症状のない「陰性」、不確かな症状は「判定不能」と分類された。

■ 判定不能群は、自宅で原因食品を2回以上摂取することを推奨された。

■ 決定的な症状が誘発された場合、患児は「耐性なし」と分類され、症状が出現した患児は最終診断を「耐性」と分類された。

 

結果

781件の陽性例と1036件の陰性例を除く454件の判定不能群が分析された。

■ 判定不能症例における症状には、軽度の腹痛、局所的な皮膚の紅斑、単回の咳が含まれた。

■ これらのうち、362件(79.7%)が最終診断として耐性と考えられた。

■ 最終診断時の耐性ないと判断された患児も、自宅で誘発された症状は重篤ではなかった。

 

結論

■ 不確実な症状のある患児に対し、家庭における原因食品の摂取後の再発症状のモニタリングは、オープン食物負荷試験の診断精度を改善する。

 

 

結局、何がわかった?

 ✅食物オープン負荷試験において、軽微な症状で「判定不能」であった454件中、362件(79.7%)は最終的に陰性と判定された。

 

 

オープン負荷試験で軽微な症状であった場合は、再度負荷を試みたほうが良さそう。

■ 軽微な症状であった場合は、家庭で再度負荷を試みてもよいと言えそうです。

■ 特に、食物経口負荷試験は、その量や加工の程度がはっきりしていますので、再度負荷をするにしても量などの指示が比較的容易ですし、リスクは少ないと言えましょう。

 

 

今日のまとめ!

 ✅オープン食物経口負荷試験において、軽微な症状で「判定不能」の場合は、再度負荷を試みたほうが良い。

 

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