Gordon JR, Brieva JC. Images in clinical medicine. Unilateral dermatoheliosis. The New England journal of medicine 2012; 366(16): e25.
光老化が注目されています。
■ 一昔前は、「日焼け」は健康のシンボルのように思われていました。
■ しかし現在は、皮膚の老化の原因としての「光老化」が注目されるようになっています。
■ 2012年のNEJMに、光老化に関するインパクトのある症例報告がされています。
28年間、配送トラックを運転していた69歳の男性。
■ 69歳の男性は、25年間にわたり、顔の左側の皮膚が徐々に症状なく肥厚ししわが悪化するという病歴を提示した。
■ 身体診察では、強い隆起、複数の開いた面皰、結節性弾性症を伴う角質増殖症が示された。
■ 病理組織検査では、真皮中の弾性分解物質の蓄積および網膜毛包内の稗粒腫形成を示した。
■ 所見は皮膚日射病として知られている光損傷皮膚のFavre-Racouchot症候群と一致していた。
■ 患者は28年間、配送トラックを運転したと報告した。
■ 紫外線A(UVA)は、窓ガラスを透過し、表皮および真皮の上層を貫通する。
■ 慢性的なUVA曝露は、表皮および角質層の肥厚ならびに弾性繊維の破壊をもたらし得る。
■ このようなUVAの光老化効果は、光発癌性とは対照的である。
■ 紫外線B(UVB)線への曝露は光発癌性率の増加と関連しているが、UVAはまた、相当なDNA突然変異および毒性を誘導し皮膚癌の形成をもたらすことが示されている。
■ 患者には日焼け止めや局所レチノイドの使用と皮膚癌の定期的なモニタリングが推奨された。
結局、何がわかった?
✅69歳の男性で、28年間トラックを運転しており、窓側であった左側に光老化を来した症例が報告された。
光老化に関する、示唆に富む報告と思います。
■ 日焼け止めの塗り方に関しては、「光老化啓発プロジェクト」を参考にするのが良いでしょう。
今日のまとめ!
✅光老化に対し、示唆に富む報告だった。