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El Baou C, et al. Effect of inhaled corticosteroid particle size on asthma efficacy and safety outcomes: a systematic literature review and meta-analysis. BMC pulmonary medicine 2017; 17(1): 31.

吸入ステロイド薬は製剤によって吸入する薬の粒子径が異なり、治療効果も異なる可能性が指摘されています。

うさみん
ほむほむ、喘息に吸入ステロイドを使っていて、途中で変更するのはどういうときなの?

ほむほむ
そうだね、、
吸入ステロイドの剤形には、ドライパウダータイプ(DPI)、ガスボンベタイプ(MDI)、液状タイプがあるんだけど、それぞれ一長一短で、年齢や吸入の手技をみながら変更していくのが一般的だね。あとはDPIだと嗄声なども出やすかったりするので、変更しなければならないときがあるかなあ。

うさみん
ステロイド薬の粒子径でも使い分けたりしてます?

ほむほむ
うん。そのテーマでの前後比較試験も報告されていて、粒子径を考慮して変更することもあるね。
でも、粒子径に関しては懐疑的な意見もあるのは確かだ。
そこで今回は、吸入ステロイド薬の粒子径の違いが治療効果や安全性に差があるかを検討したメタアナリシスを紹介しよう。

 

成人・小児の喘息に対し、標準粒子径の吸入スロイド薬(フルチカゾンプロピオン酸=フルタイド)と小粒径の吸入ステロイド薬を比較したランダム化比較試験23試験を検討した。

背景

吸入ステロイド薬(Inhaled corticosteroids ; ICS)は、持続性喘息の第一選択の治療である。

■ 現在利用可能なICSは、製剤そのものや高圧ガス剤の両方により異なる粒子径を有し、粒子径が患者の治療アウトカムに影響を及ぼし得ると仮定されている。

■ そこで、システマティックな文献レビューおよびメタアナリシスにより、1対1のランダム化比較試験(randomized controlled trials; RCT)で評価された喘息患者の肺機能、・症状・レスキュー薬物使用(利用可能な場合)・安全性に対する、小粒子径および標準的な粒子径のICSの、喘息に対する効果を比較した 。

 

方法

■ 1998~2014年のMEDLINEに対し、成人および小児喘息治療における標準粒子径のICS(フルチカゾンプロピオン酸含有製剤)vs 小粒子径のICSを評価したRCTを特定するために、システマティックな文献検索を行った。

■ 有効性の評価するアウトカムは、強制呼気1秒量(forced expiratory volume in 1 s; FEV1)、朝の最大呼気流量(peak expiratory flow; PEF)、症状スコア、努力性肺活量の予測呼気流量 25~75%(forced vital capacity; FEF 25~75%)、レスキュー薬物使用を含んだ。

■ 安全性のアウトカムは、利用可能である場合に評価された。

 

結果

■ 適格基準を満たした、独立した23試験が特定された。

■ ベネフィット-リスクプロットは、5つの有効性評価項目において臨床的に有意差を示さず、ほとんどの安全性評価項目においても明らかな差を認めなかった。

■ ランダム効果モデルを用いたメタアナリシスにより、試験開始時のFEV1(L)からの平均の変化に対する効果に対する標準粒子ICSと小粒子径ICSの結果に有意差がないことを示された(-0.011; 95%信頼区間 [CI] 0.037~0.014 [N = 3524])。

■ すなわち、朝のPEF(L / min)(中/低用量ICS:-3.874; 95%CI -10.915~3.166 [N = 1911]、高/高中用量ICS:5.551; 95 %CI -1.948~13.049 [N = 749])、予測FEF 25~75%(-2.418; 95%CI -6.400~1.564 [N = 115])のそれぞれに有意差は認めなかった。

 

結論

■ 利用可能な文献に基づいて、喘息治療に対する小粒子径および標準的粒子径のICS製剤を比較して、有効性や安全性における臨床的に有意な差は観察されなかった。

 

結局、何がわかった?

 ✅成人・小児喘息に対し、標準粒子径の吸入ステロイド薬(フルタイド(R))と、小粒子径ステロイド薬を比較して、試験開始時のFEV1(L)からの変化に有意差はなかった(-0.011; 95%信頼区間 [CI] 0.037~0.014 [N = 3524])。

 

 

ステロイド粒子径によって、喘息のコントロールには差はないという結果でした。

■ 今回の検討では、ステロイド薬の粒子径による喘息治療効果に差はないという結果でした。

■ 過去行われた前後比較試験で差がみられたのは、「ICSを変更する」という介入をおこなったためアドヒアランスがあがったからなのかもしれません。

■ まだ、このテーマに関しては検討が必要なように思いますが、まずは患者さんごとに効率的に吸入できる製剤を選択することから始めたいと思います。

 

今日のまとめ!

 ✅小児・成人の喘息コントロールに対し吸入ステロイド粒子径を考慮した変更をしても、効果は望みにくいかもしれない。

 

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