ウイルスの検出において、PCRは万能ではない。
■ 新型コロナウイルスの原因ウイルスであるSARS-Cov-2の検出は、PCRで行われますが、この検査はきわめて煩雑な検査です。
■ こんなイメージでいいかはわかりませんが、インフルエンザの迅速検査が『インスタントラーメン』だとすると、『フランス料理のフルコース』くらい違います。手間がかかるし、繊細なのですね。
■ しかも、今回の新型コロナウイルスのウイルスコピー量は、たとえばインフルエンザに比較しても少ないため、検出効率がさがるようです。
■ 実際の検出率は5割とも7割とも言われていますが、実際に、検体に応じてどれくらいの検出率なのでしょうか?
※ この報告は、2020/2/28現在『プレプリント(査読をまだ経ていない)』状況であり、変更される可能性があります。
※ あいち小児保健医療総合センターの伊藤健太先生( https://twitter.com/peaceplease1981 )から、以下のようなコメントをいただきました。
いつも勉強になっています。WHOのガイダンスに沿い、COVID-19を疑った患者に対して行われたという情報があると、より分かりやすいかと思いました。
— 伊藤健太 小児感染症のトリセツREMAKE (@peaceplease1981) February 28, 2020
(COVID-19が)疑われる患者は世界保健機関の暫定指針に従って診断された。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検体において、咽頭スワブ(咽頭拭い液)と喀痰のどちらが検出率がよいかをペア検体で確認したところ、
✅ 喀痰や咽頭スワブから採取した検体からの2019nCoVの陽性率は、それぞれ76.9%および44.2%であり、有意な差があった。
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