『離乳食前のアレルギー検査』は、どれくらい過剰に診断し、どれくらい見逃す可能性があるのか?
■ LEAP試験では、『乳児期早期発症の湿疹および/または卵アレルギー』のある児は、ハイリスク群としてあつかい、事前に皮膚アレルギー検査(プリックテスト)を行っています。
■ この基準であれば、ある程度許容される事前検査でしょうけれども、1)皮膚検査陽性でも実は食べられていて予防策に入れない、2)皮膚検査陰性でも導入時に症状を起こす可能性があります。
■ 皮膚検査(血液検査としても)は万能ではないのです。
■ では、事前の皮膚検査はどれくらい過剰に診断し、どれくらい見逃すのでしょうか?
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
HealthNuts研究コホート(5276人)において、『乳児期早期発症の湿疹および/または卵アレルギーを持つ』をハイリスク群としてスクリーニングした場合の、ピーナッツの早期導入におけるリスクを評価したところ、
✅ 乳児期早期発症の湿疹および/または卵アレルギーを持つすべての乳児をスクリーニングした場合、16%を検査する必要がある。それでもピーナッツアレルギー症例の 23%を見逃す可能性がある。
✅ 一方で、生後 1歳時に自宅でピーナッツの導入を選択、もしくは病院での負荷中にピーナッツアレルギーを発症した150 人において、生命にかかわるようなイベントはなかった。
※(管理人注)だからといって、ハイリスクの児が自宅で多くの量を開始してよいという意味ではありません。とくに年齢が高くなるほど、導入時のリスクは高いと考えられています。
スポンサーリンク(記事は下に続きます)