円形脱毛症の治療に、デュピルマブが奏功する?
■ 円形脱毛症(alopecia areata)は後天性脱毛症の中で最も頻度が高く、人口の0.1~0.2% に発生していると考えられています。
■ 円形脱毛症は、2型アレルギーに関連することが示唆されており、アトピー性皮膚炎の方により多く発症し、そして円形脱毛症の方にアトピー性皮膚炎を発症しやすい…という相互の関係が示されています。
■ そして、症例集積研究で、デュピルマブの効果が示されていました。
■ では、ランダム化比較試験で効果は実証されるのでしょうか。
■ 最近のAllergyの報告を共有します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
アトピー性皮膚炎を合併している円形脱毛症患者+合併していない円形脱毛症患者を、40人にデュピルマブ300 mg毎週、20人にプラセボ毎週を24週間皮下投与し、その後さらに24週間のデュピルマブを継続投与したところ、
✅ デュピルマブ投与48週後、SALT30/SALT50/SALT75の改善を達成した患者はそれぞれ32.5%、22.5%、15%であり、ベースラインのIgEが200IU/ml以上の患者の奏効率はそれぞれ53.8%、46.2%、38.5%に増加した。