生後3ヶ月から微量の食物粉末を摂取すると、食物アレルギーの発症を予防する:ランダム化比較試験

食物アレルギーの発症リスクをどのように低下させるかが焦点になっている。

■ 離乳食を早期に開始することで食物アレルギーの発症を予防できるかに関して、注目が集まっています。

■ 卵やピーナッツに関しては、おおむね方向性が決まりつつありますが、リスクも考慮するべき状況にあり、慎重さも求められます。

■ 一方で、さらに早期から開始すると微量の負荷量でも有効ではないかというランダム化比較試験が、日本のクリニックの先生方のグループから発表されました。

■ 日本初のすばらしい研究といえ、内容を簡単にまとめて共有いたします。

管理人注
一般の方々が自己判断で開始をする方法ではありません。
医療者以外の方に置かれましては、あくまで医師が共有する情報として御覧くださいませ。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

日本国内の14のプライマリケア小児科クリニックに受診したアトピー性皮膚炎の生後3-4ヶ月の乳児を、微量の6種類のアレルゲン食品(乾燥卵白、粉ミルク、小麦、大豆、そば、ピーナッツ)を接種する群とプラセボ群にランダム化して12週間それぞれ摂取し、食物アレルギーの発症リスクを評価したところ、

 ✅ 18ヵ月後までの食物アレルギーエピソードの発生率は、試験パウダー群とプラセボパウダー群で有意差があり(それぞれ7/83 vs 19/80;リスク比0.301[95%CI 0.116-0.784];P = 0.0066)、特に卵アレルギーの発症率が低下した。

Instagram:2ヶ月で10000フォロワーを超えました!!!

Xでフォローしよう