生後2日目のTEWL高値(=バリア機能低下)は、2歳時の食物アレルギー発症を予測する: コホート研究

2017年5月29日

Kelleher MM, et al. Skin barrier impairment at birth predicts food allergy at 2 years of age. J Allergy Clin Immunol 2016 (in press).

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26924469


まだAbstractしか読めない段階なのですが(Journalのin pressにもまだ見つけられなかった)、海外の医学サイトで見つけて、とても興味深かったのでUPします。
本文も読んだら、修正するかもしれません。昨日の論文とテーマが少し近いです。


P: Longitudinal Impact Using NeurologicalとNutritional Endpoints(BASELINE)出生コホートに参加した1903名の乳児のうち、2歳児に皮膚プリックテストと経口食物負荷試験でスクリーニングされた1260例
E: –
C: –
O: 生後2日、6ヶ月の経皮的水分蒸散量(TEWL)が生後2歳時の食物アレルギー(FA)を予測するか

結果

食物感作(FS)は6.27%(79/1260; 95%信頼区間(4.93%~7.61%)で存在した。
食物アレルギー(FA)有病率は4.45%(56/1258; 95%信頼区間(3.38%~5.74%))で、FAの有症率は、鶏卵が2.94%、ピーナッツ1.75%、牛乳0.74%だった。
生後2日における上位1/4のTEWL(>9g water/m2/h)は、2歳時のFAに関する有意な予測因子だった(オッズ比[OR]、4.1; 95%信頼区間、1.5-4.8)。また、2歳時にFAをもつ75%の児は、生後2日にTEWLが上位1/4だった。
ADを発症しなかった児でおいても、生後2日目に上位1/4のTEWLの乳児は、下位1/4の児に比較して、生後2歳時に3.5倍(95%信頼区間、1.3-11.1; P = .04)のFAの発症が予測された。

コメント


TEWLは皮膚から蒸散してくる水分量ですので、皮膚バリア機能を反映します。
生後2日目の皮膚バリア機能がその後のFAも予測し、それはADを発症しなくても起こりうるという結果。最近、本邦からも同様の報告が最近でている(Horimukai K, et al. Allergol Int 2016; 65:103-8.)。
ごく軽症のAD(つまり乾燥レベル)でもTARC/CCL17は上昇することが別の報告であり(Furue M, et al. J Dermatol Sci 2012; 66:60-3.)、バリア機能が引き金でTh2サイトカインが誘発され、その後ADやFAを引き起こしてくると考えていいのではないか?

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