重症細気管支炎は5歳までの喘息発症リスクになる: 出生コホート研究

2017年6月4日

再気管支炎後の気管支喘息発症リスク。

■ 乳児期の重篤な細気管支炎に罹患した場合の、その後の気管支喘息発症を検討した研究です。

P: 1998-2006年に出生し登録されたコホート試験(Massachusetts General Hospital Obstetric Maternal Study [MOMS])に参加した3653名

E: 重篤な細気管支炎を発症した105名(2.9%)

C: 細気管支炎を発症しなかった児

O: 5歳時点での気管支喘息発症のリスクとなるか

 

結果

■ コホート試験に参加した52%が男児で、49%が白人だった。

■ コホート試験参加者のうち、105名(2.9%)が重篤な細気管支炎を発症し、421人(11.5%)が、5歳までに喘息を発症した。

■ 12の危険因子で調整した多変量ロジスティック回帰において、重篤な細気管支炎は、5歳時点での喘息発症リスクを上昇させた(オッズ比2.57; 95%信頼区間1.61-4.09)

 

コメント

 

■ 重篤な細気管支炎の罹患は、5歳までの喘息発症を2.57倍にするとまとめられます。

■ 先行研究になる出生コホート研究において、重篤な細気管支炎とその後の小児喘息発症リスクの結果より、本研究のほうが喘息発症リスクは低くなっていますが、類似した結果であると述べられていました。

 

■ 一方、先行研究はすでに13歳時点の喘息発症リスクを報告しており()、13歳時点ではRSウイルスより、幼児期のライノウイルス感染やアレルゲン感作と関係するとしています。同試験ではRSウイルスによる喘鳴に関し、他のウイルスで統計を調整した場合は有意差が消失しているとしており、ライノウイルスが長期の喘息予後を悪化させ、RSウイルスは6歳以降には影響が減少する、といえるかもしれません。

■ また、最近、細気管支炎児のジスロマックがその後の喘鳴を軽減する可能性があることが報告され、モラキセラ菌の減少によるものかもしれないとも報告されています。

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