スポンサーリンク

点鼻ワクチンのフルミスト。有効性はあるでしょうか?その検討をご紹介します。

■ 鼻噴霧インフルエンザワクチン(商品名フルミスト)は、本邦でも一部のクリニックなどで輸入して使用されています。

■ しかし、ここ数シーズンで効果が落ちているのではないかという話題もありました。

 

PECO
P: 2013~2014年度のインフルエンザ流行期間に<5日間の熱性急性呼吸器疾患に罹患して4施設で登録された2-17歳の1033人
E: 四価弱毒化生インフルエンザワクチン(live attenuated influenza vaccine;LAIV)接種者
C: LAIV未接種対照
O: LAIVはインフルエンザ予防に効果があるか

 

Caspard H, et al. Effectiveness of live attenuated influenza vaccine and inactivated influenza vaccine in children 2-17 years of age in 2013-2014 in the United States. Vaccine 2016; 34:77-82.

結果

■ インフルエンザは、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法で鼻腔用綿棒検体を用いて検査され、予防接種記録は、カルテや予防接種登録から調査された。研究期間の14日以上前にインフルエンザワクチンを1回以上接種された児がワクチン接種を受けたと判断された。

■ ワクチン効果(VE)は100x(1-調整オッズ比)として計算され、インフルエンザ症例と試験陰性対照の間のワクチン接種の確率が求められた。インフルエンザ例と陰性対照は、年齢、性と人種に有意差は認められなかった。

■ インフルエンザは、1033例中145例(14%)で同定され、インフルエンザ症例のうち、A/H1N1pdm09株は74%(108例/145例)であり、H3N2株が21%、B型が4%だった。

LAIVは、A/H1N1pdm09に対しVE 13%[95%CI:-55~51]と有意な予防効果を示さず、B/山形株に対してはVE 82%[95%CI:12-96]と有意に予防効果があった。

不活化インフルエンザワクチンは、A/H1N1pdm09に対しVE 74%[95%CI:50-86])、B/山形株に対しVE 70%[95%CI:18-89]と予防効果があった

 

フルミストの効果は不活化ワクチンより低いようです。

■ 2013~2014年シーズンにおいて、2-17歳の児に対するフルミストは、A/H1N1pdm09株に効果がなくB/山形インフルエンザに対してのみ有意に予防効果を示したとまとめられます。また、皮下注の不活化ワクチンに効果が劣ったと言えます。

■ 2015~2016年シーズンにおいては、新規の、より熱に安定なA/H1N1pdm09 LAIV株による製剤への変更が必要であるとされていました。

■ フルミストは、皮下注の痛みがないことや、理論的に皮下注より効果が高いことが期待されて本邦でも認可に向けた動きがあります。もちろん、効果がない予防接種を強行するわけには行きませんが、生ワクチンの管理の問題などの指摘もあり、「より熱に安定な」という言及につながっているようです。

※ 米国では、2017-2018年シーズンでは不活化ワクチンを優先するようです。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事