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Karrasch S, et al. Accuracy of FENO for diagnosing asthma: a systematic review. Thorax 2017; 72:109-16.

呼気一酸化窒素は気道炎症のマーカーです。

■ 以前、呼気一酸化窒素(FeNO)に関し、小児のメタアナリシスをご紹介いたしました。

呼気一酸化窒素(FeNO)は小児気管支喘息の診断に有用か: メタアナリシス

■ 今回はThoraxに発表された、成人も含めた報告です。

■ 呼気一酸化窒素は喘息の診断や治療経過をみるための検査になり、すでにハンドブックが本邦でも刊行されています。

呼気NO測定ハンドブック
http://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/06/pdf/a17112.pdf

 

■ 研究時はNIOX MINOという測定キットや大型の据え置き型の測定キットを使っていましたが、現在は以下の測定キットを使っている医療機関が多いようです。

 NIOX VERO

■ ハンドブックになお、この論文はすでに全文フリーで閲覧可能です。

 

PECO
P: 2015年11月29日までのMedline, Embase and Scopusから抽出した、呼気一酸化窒素と喘息を検討した報告26本(4518人[中央値113人])
E:
C:
O: 呼気一酸化窒素(FeNO)は喘息の診断に有用か

 

結局、何を知りたい?

 ✅ 呼気一酸化窒素(FeNO)は喘息の診断に使用できるかどうかを知ろうとしている。

 

 

呼気一酸化窒素(FeNO)の診断精度は?

■ 1件の症例対照研究を除き、全てコホート研究だった。

■ 3研究は小児、他の全ての研究は成人のみまたは主に成人が対象だった。

■ 喘息有病率は、9%から80%にわたっていた(中央値39%; 25/75パーセンタイルは32%/51%)。

■ 喘息診断のためのFeNOカットオフレベルは、10.5から64ppbにわたった(中央値30ppb; 25/75パーセンタイルは20/40ppb)。

■ FeNOの測定装置として最も頻繁に使われたのは、Niox Flex(12研究)とNiox Mino(5研究)だった。

■ バイアスのリスクは、5研究の7つの項目中6項目と、7研究の5項目が低いとみなされた。

メタアナリシスによる喘息診断におけるFeNOの感度は0.65(95%CI 0.58~0.72)、特異度は0.82(0.76~0.86)、診断オッズ比は 9.23(6.55~13.01)、AUCは0.80(0.77~0.85)だった。

■ メタ回帰解析では、カットオフ値が高くなる毎に、特異度が高くなることが示唆された(10ppbごとにカットオフがOR 1.46あがる)が、感度との関連はなかった

■ 種々のFENO測定キット毎に、特異度ではなく感度が有意に異なった。

■ 有病率も、年齢も、90%以上のの参加者における、もしくは、限定的な気管支誘発試験、またはバイアスのリスクも、診断精度とは有意に関連していなかった。

 

結局、何がわかった?

 ✅喘息診断におけるFeNOの感度は0.65、特異度は0.82、診断オッズ比は 9.23、AUCは0.80だった(FeNOが低くても喘息を除外するまでは難しいが、喘息の可能性が高いという話はできる程度)。

 

 

まずまずの診断精度といえるが、rule outするよりもrule inするための検査といえそう。

■ 呼気一酸化窒素(FeNO)濃度測定は非侵襲的な方法で肺での炎症を推定するのに用いられる。

■ ATSガイドラインでは、FeNOカットオフ値は、通常、成人(25-50ppb)または小児(20-35ppb)が「中間値」と定義される。

■ 結果として、喘息診断のためのFeNOはまずまずの精度のようだと述べられています。

■ 全体に、FeNO特異度は感度より高く、すなわち、喘息診断をrule outするよりもrule inするための潜在的な能力があると考えられるそうです。

 

 

 

今日のまとめ!

 ✅呼気一酸化窒素は、喘息診断をrule outするよりもrule inするための検査と言えそうだ。

 

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