生後4ヶ月より前に離乳食を開始すると、肥満につながるかもしれない

Wang J, et al. Introduction of complementary feeding before 4 months of age increases the risk of childhood overweight or obesity: A meta-analysis of prospective cohort studies. Nutrition Research 2016; 36(8): 759-70.

離乳食の早期開始が注目されています。

■ 食物アレルギー予防の観点から、離乳食(海外では補完食[complementary feeding])の早期開始が注目されています。

■ ただ、気をつけていただきたいのは、「早期」と一言で言っても、報告により定義が異なります。生後6ヶ月を早期といったり、生後3ヶ月を早期といったりすることになり、その検討ごとの違いを確認する必要があります。

■ では、生後4ヶ月より前に離乳食を開始することに問題はないでしょうか?そのテーマでのメタアナリシスをご紹介いたします。

 

13研究のメタアナリシスにより、生後4ヶ月以前に補完食を開始した群と、4~6ヶ月に開始した群で、その後の過体重・肥満リスクが変わるかを検討した。

背景

■ 補完食( complementary feeding)の導入時の年齢と、小児期の過体重や肥満のリスクの関連性について議論されているが、その結果は依然として不明である。

■ この前向きコホート研究に対するメタアナリシスは、これらの関連性を評価し、乳児の補完食推奨のエビデンスを提供しようと試みた。

 

方法

■ PubMed、Embase、Cochraneデータベースに対し、2015年3月1日より前に発表され事前に定義した包含基準を満たす原著を体系的に検索した。

■ プールされた相対リスク(relative risks; RR)および95%信頼区間(relative risks;CI)は、研究間の異質性に基づき選択された、固定効果またはランダム効果モデルを用いて計算された。

 

結果

13研究により構成された10件の報告は、8研究が過体重を、5件が肥満を検討しており、メタアナリシスが実施された

過体重に対する研究では、参加者が計63,605人、インシデント(過体重)11,900人であり、肥満に対する研究では参加者56,136人とインシデント(肥満)3246人だった。

■ プールされた結果は、補完食を生後4〜6ヶ月に導入するのと比較し、生後4ヶ月より前に導入すると、過体重(RR 1.18,95%CI 1.06〜1.31)または肥満(RR 1.33; 95 %CI 1.07-1.64)であることを明らかにした。

■ 一方、生後6ヶ月以降へ補完食導入の遅らせることと、小児期の過体重(RR 1.01; 95%CI 0.90-1.13)または肥満(RR 1.02; 95%CI 0.91-1.14)に有意な関連は認められなかった。

 

結論

■ この研究の結果は、小児期の肥満を予防するために、生後4カ月前での乳児への補完食導入を避けるべきであることを示唆している。

 

結局、何がわかった?

 ✅補完食を生後4ヶ月より前に導入すると、生後4〜6ヶ月に導入するのに比べ、過体重(RR 1.18,95%CI 1.06〜1.31)または肥満(RR 1.33; 95 %CI 1.07-1.64)が高くなった。

 

 

離乳食をあまりに早く開始すると、過体重・肥満のリスクをあげるかもしれない。

■ 食物アレルギーに関しては、離乳食を生後3ヶ月に開始すると、生後6ヶ月に始めるより食物アレルギーはすくなるかもしれないという大規模ランダム化比較試験があります。ただ、このランダム化比較試験では、生後3ヶ月に離乳食(補完食)をはじめることが難しく、実行できたのが3割になっています。現実的ではないということでしょう。

■ 私は、もろもろ考えて、離乳食開始は生後5~6ヶ月でいいのではと思っています。ただ、「遅らせる」ことは推奨できないとも考えています。

 

今日のまとめ!

 ✅生後4ヶ月より前に離乳食を開始すると、肥満につながるかもしれない。

 

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