標準化されたピーナッツカプセルによる経口免疫療法(PITAスタディ)

Fauquert JL, et al. Peanut gastrointestinal delivery oral immunotherapy in adolescents: Results of the build‐up phase of a randomized, double‐blind, placebo‐controlled trial (PITA study). Clinical & Experimental Allergy 2018; 48:862-74.

食物免疫療法も、標準化の動きがでてきているようです。

■ 医療における標準化とは、だれでも同じようにアプローチできるように治療方法を一定化することといえましょう。

■ 現状での、食物アレルギーの免疫療法と言えば、食品そのものを食べることになりますが、例えば、量を一定化させたカプセルにはいっているとすればどうでしょう。

 

青年期のピーナッツアレルギー患者30人に対し、ピーナッツ蛋白の入ったカプセル群21人、プラセボ群9人にランダム化、24週間後の効果を確認した。

背景

■ ピーナッツ経口免疫療法は脱感作に有効であるが、アナフィラキシーおよび胃腸症状を含む重大な副作用がある。

■ 多くのプロトコルでは、ピーナッツは賦形剤中の食品で投与されている。

 

目的

■ 青年期の集団のみに対し、上部消化管を迂回するため、ピーナッツの密封カプセルを使用する新しいアプローチ(胃腸へ送達する経口免疫療法[gastrointestinal delivery oral immunotherapy;GIDOIT])を試験した。

■ 第一の目的は、GIDOITの経口漸増フェーズの有効性の評価であり、第二の目的は安全性を分析することが第二の目的を評価することだった。

 

方法

■ ピーナッツ摂取後の臨床上のアレルギー反応の病歴がある青年は、二重盲検プラセボ対照経口食物負荷試験(double‐blind placebo‐controlled oral food challenge;DBPCFC1)が陽性であることを確認後、2群並行ランダム化二重盲検プラセボ対照多施設試験に参加した。

■ ランダム化センターでは、コンピュータで作成されたテーブルを使用して介入方法を割り当てた。

ピーナッツ(またはプラセボ)のカプセルを、2〜400mgのピーナッツタンパク質(peanut protein; pp)を2週間ごとに増量し24週間にわたって毎日摂取した。

■ プライマリアウトカムは、2回目のDBPCFC(DBPCFC2)でpp400mgに対する耐性だった。

 

結果

■ 2013年9月~2014年5月の間に30人の患者が参加した。

DBPCFC2では、21人中17人のピーナッツ介入群(2人が脱落)およびプラセボ群の9人中1人が、PPで400 mgに耐性が達成された(Intention-to-treat解析、 P <.001、絶対差= 0.7,95%IC 0.43 ~0.96)

■ 咽頭痛の症状は、両群において同様の頻度だった。

■ 嚥下障害または好酸球性食道炎の他の兆候はなかった。

■ 消化器の有害事象(adverse events; AE)は治療群でより頻繁であった(P = .02)が、軽症でありコンプライアンス上の問題はなかった。

■ 治療量の2倍量を摂取した患者では、重篤なAEのために脱落に至った。

■ ピーナッツ特異的液性免疫反応が変化した。

 

結論

■ GIDOITプロトコールは、臨床上および免疫学的な有効性を示し、軽度の口腔咽頭症状、嚥下障害、軽症の消化器症状、重症の全身性AEを伴わずに許容可能な安全性だった。

 

結局、何がわかった?

 ✅ピーナッツ蛋白質が2〜400mg入っているカプセルを2週間毎に増量、24週間内服すると、ピーナッツ介入群で21人中17人、プラセボ群の9人中1人が、ピーナッツ蛋白質400 mgに耐性が達成された(Intention-to-treat解析、 P <.001、絶対差= 0.7,95%IC 0.43 ~0.96)

 

 

食物アレルギー治療も、標準化していくのかもしれません。

■ 似たような報告が、最近JACIでもありました。標準化の動きが活発化しているのかもしれません。

■ ただ、負荷量が変わっていく免疫療法では、よほど注意しないと、この研究のように間違えた量を内服しそうでちょっとリスクが高めかなあとも思いました。

 

今日のまとめ!

 ✅ピーナッツ経口免疫療法において、標準的なカプセル製剤が開発されてきており、有効性が確認された。

 

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