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Gergen PJ, et al. Sensitization and exposure to pets: the effect on asthma morbidity in the US population. The Journal of Allergy and Clinical Immunology: In Practice 2018; 6(1): 101-7. e2.

すでに感作されている喘息児に対するペット対策は悩ましい。

■ ペットが喘息の原因になるとは理解できていても、なかなか対策は難しいものです。

■ 一方、喘息のあるお子さんに関して、動物の毛に対してアレルギー感作されている場合は、その喘息を成人期にまでひっぱってしまうリスクをあげてしまう可能性が高くなるという報告もあります。

7-8歳時点での動物感作と気管支喘息重症度は19歳時点での気管支喘息の持続リスクとなる: コホート試験

■「すでに感作されている喘息」のお子さんの家庭でペットを飼い始めることは、やはり許可することは難しいのが現状ですが、一方で、ペットをすでに飼育されているご家庭への指導もまたナイーブな点があるでしょう。

■ そこで今回は、ひとつの情報として、大規模にペットと喘息発作の関連をみた検討をご紹介いたします。

 

6歳以上の米国国民健康栄養調査調査参加者に対し、喘息と、寝具中ハウスダスト中のイヌ・ネコアレルゲン量、イヌ・ネコ特異的IgEについてのデータを分析し、関連を検討した。

背景

■ ペットは米国家庭の50%以上で飼育されているが、米国人の喘息罹患率に対しペットアレルゲン曝露がどれくらい影響しているかは十分には証明されていない。

 

目的

■ 米国人の喘息罹患率に対するイヌやネコアレルゲン曝露の影響を調査する。

 

方法

■ 国民健康栄養調査調査(National Health and Nutrition Examination Survey)は、米国人の代表的な情報である。

6歳以上の国民健康栄養調査調査参加者に対し、喘息、寝具中ダスト中のイヌ・ネコアレルゲン量、イヌ・ネコ特異的IgEについてのデータを分析した。

 

結果

■ ペットは米国では一般的に飼育されており、50%以上の家庭がイヌ・ネコまたはその両方を飼育している。

■ 国民健康栄養調査調査におけるアレルギー感作率は、イヌ・ネコで同様でいずれも約12%だった。

■ 感作された人の中で、ペットアレルゲン曝露量への増加は、喘息・喘息発作の有病率増加に関連していた。

■ 実際、喘息発作の44.2%は、イヌに感作された喘息患者の寝室でイヌアレルゲンへの高い曝露に起因し、喘息発作の30.3%は、ネコに感作されネコアレルゲンへの高い曝露に起因した。

■ これらの結果を米国全体で予測すると、毎年、イヌに感作され曝露された群では喘息発作が100万件以上増加し、喘息患者のネコに感作され曝露された群では50万件以上の喘息発作が増加することになる。

論文から引用。米国全体に換算すると、ペットによる喘息発作はすくなくない。

 

結論

喘息のある患者はイヌやネコアレルゲン量が多くさらされると、過剰な喘息発作が引き起こされる

■ ペットアレルゲン曝露を少なくすることは、喘息の罹患率を有意に低下させる可能性がある。

 

結局、何がわかった?

 ✅喘息発作の44.2%は、イヌに感作された喘息患者がイヌアレルゲンへの強くさらされて起こり、喘息発作の30.3%は、ネコに感作されネコアレルゲンへの強くさらされて起こっていると推定された。

 ✅米国全体で換算すると、毎年喘息発作が、イヌに感作された群で100万件以上増加し、ネコに感作された喘息は50万件以上増加する。

 

 

普段の治療を行うための理由のひとつになり、新しく飼育したいかたへの情報になるでしょう。

■ すでに飼育されているご家庭にとって、ペットは家族と言えます。ですので、そう簡単に飼育をやめることはできませんし、指導もセンシティブな点を持ちます。

■ 以前に比較して薬剤がよくなり、喘息コントロールが良くなったとは言え、喘息薬を中止することが難しくなってくることも経験されます。

■ 新しく飼育することは勧められない情報として、使用できる報告と思います。

 

 

今日のまとめ!

 ✅ 喘息のある患者はイヌやネコアレルゲンに強くさらされると、喘息発作がより多く引き起こされる。

 

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