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Schleh MW, et al. Comparison of Sports Drink Versus Oral Rehydration Solution During Exercise in the Heat. Wilderness & environmental medicine 2018; 29(2): 185-93.

熱中症のニュースが続いています。水分摂取を励行しましょう。

■ 熱中症のニュースが連日報道されています。今後も異常気象は続くでしょうし予防対策を励行する必要があるでしょう。

■ 摂取する水分に関して、「熱中症になった場合は」経口補水液(Oral Rehydration Solution;ORS)が基本的には勧められると「熱中症診療ガイドライン2015」には記載されています。

■ 熱中症になった場合は経口補液を摂取することが良いと思いますが、運動時に摂取する水分に関し、米国小児科学会(AAP)の提言では1時間未満の活動では水だけで大丈夫、20分おきに水分摂取、スポーツドリンクでもOKと記載されていました。

Heat Stress Tips for Young Children from the American Academy of Pediatrics

■ そこで、運動時はORSなのか、スポーツドリンクでもいいのか、調べていて出てきた論文です。

 

男性10名に対し、防護服着用の上で暑気中運動をさせ経口補液とスポーツドリンクでの血液データを調べた。

イントロダクション

■ この研究では、暑いさなかで最大の運動中の水分補給と代謝に、市販の2種類の飲料(ORS; 60.9mM Na +; 3.4%炭水化物と、スポーツ飲料(sports drink SDS; 18.4mM Na +; 5.9%炭水化物)を比較した。

方法

男性10名の被験者は、消防士用保護服を着用して、VO2max(最大酸素摂取量)の50%で90分歩行する運動試験を30分間の休息期間を挟んで2回(39℃、30%)完了した。

■ 運動した45分後、汗による損失の150%を置き換えるためにORSまたはSDSのいずれかによる水分を摂取した。

■ 被験者は、さらに45分間運動を続け、続いて30分間の休息期間をおいた。

■ 血液サンプルは、血漿量(%)や血中グルコース(mg/dL)を測定するために、運動前(0分)、運動後(90分)、運動後(120分)で集められ、呼気ガスは基質酸化のために3分間で2回回収した。

 

結果

発汗率と脱水率は、群間で差がなかった(それぞれP = 0.86およびP = 0.79)

血漿量の変化は差がなかった(P = 0.55)

■ 両群で試験後のヘモグロビンレベルが有意に増加した(P = 0.009)。

■ 血糖値に関し、SDS群は、ORSに比較して有意に高かった(116±19 vs 103±13mg/dL; P = 0.01)。

■ 運動後の脂肪酸化は、SDSよりORSより低かった(0.38±0.1対0.47±0.2g/min; P = 0.049)。

 

結論

■ これらのデータは、暑気で運動中に水分摂取する場合、ORSまたはSDSの体液保持に差がないことを示す。

■ これは、暑い環境下での運動中に摂取する場合、飲料の内容より体液量がより重要になることを意味する。

 

結局、何がわかった?

 ✅男性10人に対する暑気負荷試験を行い、経口補水液とスポーツドリンクで血液データの差を検討したところ、両群ともヘモグロビン値は上昇し、発汗率・脱水率・血漿量に有意差はなかった。

 

 

あくまで成人のデータですが、初期中の運動時の水分補給に関して経口補水液とスポーツドリンクで体液保持には有意差なし。

■ あくまで成人男性に関する報告ですし対象数も少ないので小児にそのまま適応はできないと思いますが、軽症胃腸炎に関しては経口補水液より薄めたジュースでも治療失敗は増えないことがわかっています。そういう意味ではあくまで運動時の水分補給はORSにこだわらずにスポーツドリンクも一つの方法と言えましょう。

小児の軽症胃腸炎の経口補水に、うすめたリンゴジュースも使用できる

■ ただ個人的には、やはり塩分は必要と思いますので、ジュースは推奨せず、ORSもしくはスポーツドリンクで予防しましょう、くらいの指導に役立てようと思いました。

 

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今日のまとめ!

 ✅成人男性に関する熱中症予防には、経口補水液・スポーツドリンクどちらでも一定の効果はあるようだ。

 

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