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Su Z, et al. Intravenous and nebulized magnesium sulfate for treating acute asthma in children: A systematic review and meta-analysis. Pediatric emergency care 2018; 34(6): 390-5.

喘息発作に対する急性期の治療に、マグネシウムを使うというオプションの治療がある。

うさみん
ねえ、ほむほむ。
喘息発作で治療するときに、まずβ刺激剤を使用して、場合によってはステロイド薬を使用するよね。
その後はどんな治療があるの?

ほむほむ
そうだね。
まずはβ刺激剤の反復吸入を20~30分ごとに1~3回行うことになるね。
もちろんSpO2が95%未満であれば、酸素吸入を忘れずにね。
β刺激剤はさらに1時間毎に反復吸入することもあるし、場合によってはアミノフィリン(テオフィリン」)を使うこともあるね。

うさみん
それでも難しければ?

ほむほむ
さらに難しければ、ステロイドを使用しながらイソプロテレノール持続吸入が選択されることが多いでしょう。

うさみん
それでも難しければ、人工呼吸管理になるわけですね。

ほむほむ
長期管理薬の改善で、そこまでになる患者さんは凄く減ったけど、ガイドライン上、正しい方針だね。
でも、本邦のガイドラインにはないものの、その前にマグネシウムを使うというプラクティスがあるんだ。
マグネシウムは平滑筋をゆるめる作用があるので、例えば切迫早産の治療に使われるよね。
そういう平滑筋をゆるめる効果があるなら喘息の急性発作時にもつかえないかという考え方になるんだ。
僕は喘息発作につかったことはないんだけど、その点を論じたメタアナリシスをみつけたので紹介しよう。

 

小児の急性喘息発作に対し、硫酸マグネシウムを使用したランダム化比較試験・準ランダム化比較試験10報告のメタアナリシスを実施した。

目的

■ この研究は、小児の喘息急性増悪における静脈内(intravenous ; IV)および噴霧された硫酸マグネシウムの有効性を評価することを目的とした。

 

方法

■ PubMed、Cochraneライブラリ、EMBASEデータベースを検索した。

■ 検討には、小児の急性喘息発作における静脈内投与および噴霧投与された硫酸マグネシウムのランダム化比較試験および準ランダム化比較試験が含まれていた。

メタアナリシスの対象となったアウトカムは、肺機能、入院、追加治療だった。

■ 統計的な異質性が有意であれば、ランダム効果モデルをメタアナリシスに使用し、そうでなければ固定効果モデルを適用した。

 

結果

ランダム化比較試験と準ランダム化試験10報告(IV 6報告、噴霧4報告)が特定された。

■ 硫酸マグネシウムの静脈内投与は、呼吸機能(標準化された平均差1.94; 95%信頼区間 [CI] 0.80~3.08; P = 0.0008)と入院(リスク比 0.55,95%CI 0.31- 0.95; P = 0.03)に対する有意な効果と関連した。

■ しかし、噴霧投与された硫酸マグネシウム治療は、呼吸機能(標準化された平均差 0.19; 95%CI -0.01-0.40; P = 0.07)や入院(リスク比1.11,95%CI 0.86-1.44; P = 0.42)に有意な効果を示さなかった

 

結論

■ メタアナリシスでは、硫酸マグネシウム静注が小児に対し効果的な治療法であり、肺機能が有意に改善し、入院と追加治療が少なくなることが明らかになった。

■ しかし、噴霧された硫酸マグネシウム治療は、呼吸機能や入院、追加治療に有意な効果を示さなかった。

 

結局、何がわかった?

小児気管支喘息に対する静脈内投与・噴霧投与の硫酸マグネシウムの有効性は、

 ✅静脈内投与では、呼吸機能(標準化された平均差1.94; 95%信頼区間 [CI] 0.80~3.08; P = 0.0008)と入院(リスク比 0.55,95%CI 0.31~ 0.95; P = 0.03)と、有意な効果があった。

 ✅噴霧投与では、呼吸機能(標準化された平均差 0.19; 95%CI -0.01~0.40; P = 0.07)と入院(リスク比1.11,95%CI 0.86~1.44; P = 0.42)ともにに有意な効果を示さなかった。

 

 

喘息急性発作に対し、硫酸マグネシウム静注は効果があるかもしれない。

■ 海外でガイドラインを作成する際、硫酸マグネシウムの有効性をガイドラインに収載するかどうかを議論し掲載することになったときの逸話を読んだことがあります。実際に、そのガイドライン委員のなかで、マグネシウムを喘息発作に使用したという委員はいなかったそうです。

■ 以前のメタアナリシス(Rowe BH, et al.  Intravenous magnesium sulfate treatment for acute asthma in the emergency department: a systematic review of the literature. Ann Emerg Med 2000; 36:181-90.)では、結論できないとされていました。

■ ちなみに、便秘の時に使う酸化マグネシウムは有効ではありません。

■ まだ、方針が定まるような標準治療にはなりそうにはありませんが、今後徐々に取り入れられるのかもしれません。

 

今日のまとめ!

 ✅急性喘息発作に対し、硫酸マグネシウム静注が有効かもしれない。

 

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