以下、論文紹介と解説です。
Bonchak JG, et al. Prevalence of Contact Allergens in Personal Care Products for Babies and Children. Dermatitis 2018; 29:81-4.
「子ども向け」とされている日焼け止め製品533種類の成分リストを分析し、感作成分が含まれているか、またコストとの関連を評価した。
背景
■ 乳児や子ども向けに販売されているパーソナルケア製品は、「安全」または「優しい」とよく考えられている。
■ しかし、これらのタイプの製品における接触アレルゲンの保有率についてはほとんど知られていない。
目的
■ この研究では、赤ちゃんや子ども向けに販売されているパーソナルケア製品における重要な感作成分の保有率を評価した。
■ この研究の第二の目的は、製品のコストが感作成分の含有量と相関するかどうかを判断することだった。
方法
■ フレグランス、ベタイン、プロピレングリコール、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン、ホルムアルデヒド、ラノリン、ネオマイシンの含まれるかどうか、パーソナルケア製品533種類の成分リストを分析した。
■ オンスあたりの価格も同様に各製品について確認された。
結論
■ 赤ちゃんや子ども用のパーソナルケア製品の大部分は、1種類以上の感作成分を含んでいる。
■ 感作成分を多く含む製品は、感作成分を含まない製品よりも安価である傾向がある。
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「子ども向け」が、必ずしも皮膚に優しいとは言えないようだ。
■ 「こども向け」が必ずしも「優しい」ではないようです。
■ 日焼け止め(サンスクリーン)は、主に紫外線散乱剤と紫外線吸収剤から成り、紫外線吸収剤のほうが接触性皮膚炎が多いとされています。
■ そして、紫外線吸収剤のほうが安価なのでコストとの相関があるのも納得でしょう。
■ 一般的な使用に関しては、SPF10~20くらいでノンケミカル(吸収剤が減量されている)ものを(もし聞かれたら)すすめることにしています。ただし、高価な傾向がやはりあるんですよね、、、
■ 「感作成分」が含まれていればすぐかぶれるわけでもないので、一つの情報として受け取ればよい報告でしょう。
今日のまとめ!
✅「子ども向け」日焼け止めでも、多くは感作されやすい成分を含むが、感作されやすい物質を含むほうが安価である傾向だった。