アレルギー性鼻炎は労働生産性を下げ、薬物治療はそれを改善させるかもしれない

花粉症に対する抗ヒスタミン薬の保険適応の見直しが始まろうとしているようです。

■ 花粉症に対し、一部OTC(薬局で購入できる薬)に関してを保険適応を見直そうという動きがあるようです。

花粉症薬、保険適用外に=医療費600億円削減-健保連提言

■ 花粉症に対する抗ヒスタミン薬は、第一選択薬の一つであり、「眠気の少ない(副作用の少ない)」抗ヒスタミン薬も、一部が市販薬として購入可能になりました。

■ いわゆる花粉症は、アレルギー性鼻炎の症状だけなく、結膜炎なども併存していることになりますが、今回は、アレルギー性鼻炎が労働生産性を下げること、そして薬物治療がその下がった労働生産性をある程度回復させうるという報告をご紹介します。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

アレルギー性鼻炎が労働生産性に及ぼす影響を検討した、観察研究19件と介入研究9件に関するシステマティックレビューを実施したところ、

 ✅ 労働行動障害(Activity Impairment; WPAI)に基づく研究を解析すると、アレルギー性鼻炎により3.6%(95%信頼区間 [CI] 2.4-4.8%)の労働時間が失われ、35.9%(95% CI 29.7-42.1%)の作業遂行能力が障害されることが示された。

 ✅ 労働生産性の損失は、間接的コストが主に関連しており、作業中のパフォーマンス低下(presenteeism)から生じることが主な原因だった。

 ✅ 薬物治療は仕事の生産性に有益な効果を示した。

 

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