Eichenberger PA, et al., Effects of exercise training on airway hyperreactivity in asthma: a systematic review and meta-analysis. Sports Med 2013; 43:1157-70.
運動は喘息に有効か?
■ 適度な運動が喘息に対して効果的であろうことは確かでしょう。
■ でも、水泳と喘息の関係など逆の関係を指摘する報告もあり、運動と喘息の関係に関して調べていて見つけた論文です。
P: MEDLINE, EMBASE, CINAHLを検索して抽出した67研究
E: 運動トレーニング(EXT;全体で≧5回のトレーニングセッションを≧7日間、≧2時間/週、と定義) C: 対照 O: 生活史の質(QOL)、気道過敏性、一秒量(FEV1)、ピークフロー(PEF)、炎症性パラメータ、運動能力、運動持久力は変化するか |
結果
■ 喘息患者における運動トレーニングは、対照群に比較して、喘息症状を有意に改善した(無症状日の平均差8.90日、95%CI 8.18-9.61日、p<0.001)。
■ また、運動トレーニングはQOLを17%、気管支過敏性(BHR)を53%、運動誘発性気管支収縮(EIB)を9%、一秒量(FEV1)を3%改善させた。
■ 気管支過敏性の改善が、QOLや運動能力改善の理由と考えられた。
運動に関して、このメタアナリシスでは有効とされていました。
■ 運動は薬物の補助治療法として推奨されなければならないとされていました。
■ 運動療法自体が悪いわけではなく心肺機能の向上により、運動誘発喘息も起こりにくくなってくるのでしょう。
■ 頻回の水泳に関しては、塩素濃度に配慮した運動が必要だろうと考えています。
■ この後のシステマティックレビューでは、「どちらともいえない」という結果にもなっています。
■ このテーマは、なかなか難しいですね。