ペットがアレルギー予防に働くかもしれないという報告があります。
■ 私には今回の英語が難しく、うまく訳せたかどうか間違いがあったらご指摘お願いします。
■ イヌ飼育とアレルギー疾患との関連に関してはコントラバーシャルです。
■ イヌが予防的に働くという報告や、、
児の出生前からのイヌ飼育はアトピー性皮膚炎発症に予防的に働くかもしれない: 出生コホート研究
■ ペットはアトピー性皮膚炎の悪化因子になるとかです。
子どものアトピー性皮膚炎に関与する環境因子: ウェブベースの横断研究
■ 一方で、イヌ・ネコに感作されるとその後のアレルギー症状が出現するリスクが高いなどです。
小児期のネコやイヌの感作は、将来のネコやイヌの症状発症を予測する
■ 今回は、イヌ飼育に関してアレルギー疾患に繋がる因子をみた報告です。
E: 1歳時に室内犬と同居
C: -
O: 2歳時の湿疹、特異的IgE(sIgE)、皮膚プリックテスト(SPT)や医師の面接を通して診断された3ー6歳時の喘息に関連する因子はなにか
結局、何を知りたい?
✅イヌを飼育しているとむしろアレルギー疾患の発症が減る理由に関し、サブグループ解析を行い知ろうとしている。
Wegienka G, et al. Subgroup differences in the associations between dog exposure during the first year of life and early life allergic outcomes. Clin Exp Allergy 2017; 47:97-105.
結果
■ イヌと生活することは、1つ以上のSPT陽性をもつ可能性が減少し(OR = 0.56、95%CI:0.34、0.91)、湿疹のリスクが低下した(OR = 0.34、95%CI:0.20、0.60)。
■ SPTとの関連は、帝王切開で出生した児が経膣分娩より強かった(それぞれOR = 0.29, 95% CI: 0.12, 0.74 vs. OR = 0.76, 95% CI: 0.43, 1.37,interaction P = 0.087)。
■ また、初産もそうでないより関連が強かった(それぞれOR = 0.27, 95% CI: 0.11, 0.67 vs. OR = 0.82, 95% CI: 0.45, 1.47, interaction P = 0.044)。
■ 湿疹との関連は、経膣分娩で出生するほうが帝王切開で出生する児より関連が強く(OR = 0.17, 95% CI: 0.06, 0.43 vs. OR = 0.65, 95% CI: 0.31, 1.35, respectively, interaction P = 0.025)、黒人は白人より関連が強かった(OR = 0.30, 95% CI: 0.15, 0.61 vs. OR = 0.78, 95% CI: 0.29, 2.11, respectively, interaction P = 0.12)。
■ イヌ飼育は、1つ以上のsIgE陽性上昇させることと有意に反比例するものではなく、喘息の統計的有意性にのみ近づいた。
結局、何がわかった?
✅イヌを飼育していると湿疹と感作リスクが低下するが、帝王切開の方が、初産であるほうがさらにリスクが減少した。
まだペットとアレルギー予防に関して、結論をだすのは難しい。
■ 著者は、特定の曝露-アウトカムの関連がばらついたり、サブグループの分布がことなるために、研究ごとに結果が異なるのではないかと述べています。
■ イヌ飼育に関するアトピー性皮膚炎や感作への関連は、まだ自分の中でも結論は出せそうにありません。
今日のまとめ!
✅このコホートでは、イヌ飼育はアトピー性皮膚炎・感作のリスクを低減させ、帝王切開・初産はさらに低下した(英文を読み違えているかも、、)