便中細菌の菌株により、アトピー性皮膚炎の発症リスクが変わる?

2018年6月19日

Ismail IH, et al. Early gut colonization by Bifidobacterium breve and B. catenulatum differentially modulates eczema risk in children at high risk of developing allergic disease. Pediatr Allergy Immunol 2016; 27:838-46.

topic ― 腸内細菌叢とアトピー性皮膚炎。

■ 腸内細菌叢の違いがアトピー性皮膚炎などアレルギー疾患の発症・抑制に働くことが注目されています。

 

PECO
P: アレルギーハイリスクの乳児117人
E: 生後1週、1ヶ月、3ヶ月の糞便検体におけるビフィドバクテリウム属
C:
O: 3、6、12ヵ月時のUK Working Party criteriaによるアトピー性皮膚炎と、生後12ヶ月時の皮膚プリックテスト結果

 

結局、何を知りたい?

 ✅腸内細菌叢が、アトピー性皮膚炎や感作に影響するかということを知ろうとしている。

 

結果 ― 腸内の細菌がどれだとリスクが上がるのか?

■ 生後3ヵ月時の糞便中B. catenulatumの存在は、アトピー性皮膚炎を発症するリスクを増加させた(ORadj = 4.5; 95% CI: 1.56.13.05, padj = 0.005)。

■ 生後1週時のB. breveを保菌している乳児(ORadj = 0.29; 95%CI:0.09-0.95(padj = 0.04)と3ヵ月時にB. breveを保菌している乳児(ORadj = 0.15; 95%CI:0.05-0.44(padj = 0.00001)は、アトピー性皮膚炎の発症リスクが低下していた。

■ さらにまた、生後3ヵ月のB. breveの存在は、生後12ヵ月のアトピー感作のリスク低下と関連した(ORadj = 0.38; 95% CI: 0.15.-0.98, padj = 0.05)。

 

結局、何がわかった?

 ✅生後3ヶ月のB. catenulatumはアトピー性皮膚炎発症リスクを4.5倍に上げ、B. breveは0.15倍にした。

 

 

Bifidobacterium catenulatumという菌が多いとアトピー性皮膚炎を多く発症した。腸内細菌の違いで発症も変わる?

■ ビフィドバクテリウム属のコロニー形成パターンと、その時期ごとのバリエーションは、ハイリスク乳児のアトピー性皮膚炎やアトピー感作の発症に関与するとまとめられます。

■ プロバイオティクスがアトピー性皮膚炎の発症を抑制するかもしれない報告が増えてきていますが、報告による差が大きいことなど、一般化出来ていません。

■ 最初にあげた報告は、プロバイオティクスを内服していてもアトピー性皮膚炎を予防できなかった群は、Bifidobacterium dentiumを多く保菌していたとしていましたが、なかなか難しいものですね。

■ 製剤でのむより、ヨーグルトや発酵食品などのほうが実際的で効果的なのかもしれません。

 

 

今日のまとめ!

 ✅腸内細菌叢のバリエーションは、アトピー性皮膚炎発症に関与するかもしれない。

 

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