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インフルエンザワクチン。本邦では 基本2回接種(13歳以上1回)ですが、海外では生後6か月~8歳までは2回接種、前年に2回接種している場合には1回接種となっています。根拠は、、?

■ 今回の論文へたどり着いたのは、Twitterで大根先生に論文を(Englund JA, et al. Immunization with trivalent inactivated influenza vaccine in partially immunized toddlers. Pediatrics 2006; 118(3): e579-85.)をご教示いただいたからです。ここからの検索で、今回の4価ワクチンの論文にたどりつきました。

Know! VPDのページにもあるように、本邦では 基本2回接種(13歳以上1回)ですが、海外では生後6か月~8歳まで(9歳未満)は2回接種、前年に2回接種している場合には1回接種となっています。その根拠がわからなかったのです。

生後6か月以上で12歳まで(13歳未満)では2回ずつ接種します。10月ごろに1回目を接種し、およそ2~4週間(できれば4週間)あけて2回目を接種します。13歳以上は通常1回接種ですが、2回接種することもできます(接種間隔はおよそ1~4週間)。接種量は2011年シーズンから変更されて、特に小さい子どもの量が増えました。

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毎年、流行するウイルスの型が違い、それにあわせてワクチンがつくられています。前のシーズンに接種していても予防効果は期待できませんので、原則として毎年、2回ずつ接種しましょう。

WHO(世界保健機関)や米国では、生後6か月~8歳まで(9歳未満)は2回接種ですが、前年に2回接種している場合には1回接種をすすめています。9歳以上は毎年1回接種です。接種回数に関してはかかりつけ医とご相談ください。

インフルエンザワクチン- Know VPD!

■ 実際、海外ではシンガポールで勉強先生(リアルの友人😊)が、中国でも、シンガポールでも、英国でも同様だとおっしゃていました。

■ Twitterに感謝しつつご紹介します。

 

Claeys C, et al. Anamnestic Immune Response and Safety of an Inactivated Quadrivalent Influenza Vaccine in Primed Versus Vaccine-Naive Children. The Pediatric infectious disease journal 2018.[Epub ahead of print]

生後17〜48ヵ月児で、前年に4価インフルエンザワクチンを2回接種群と対照群における、翌年の4価インフルエンザワクチン後の抗体上昇を調査した。

背景

不活化4価インフルエンザワクチン(inactivated quadrivalent influenza vaccine ; IIV4)の2回接種が乳児のブースター反応のプライミングになるかどうかまだわかっていない。

■ そこで、生後17〜48ヵ月の小児におけるIIV4に対する、過去の接種歴のある場合の免疫反応を評価した。

 

方法

■ 初回の第III相試験(NCT01439360)でにおいて、参加した児は、IIV4の2回接種またはコントロールにランダム化された。

■ その1年後、オープンラベルワクチン再接種延長試験 (NCT01702454),では、初回の試験でIIV4を接種された児の一部(プライミング群)がIIV4を1回接種され、初回の試験で対照を接種された児はIIV4を28日間隔で2回接種(非プライミング群)された。

■ 主な目的は、 per-protocolコホート(プライミング群224人、非プライミング群 209人)における、1回目のIIV4ワクチン接種7日後の赤血球凝集阻止(hemagglutination inhibition;HI)抗体価を評価することだった。

■ 中和抗体と抗ノイラミニダーゼ抗体もまた測定された。

■ ワクチンを接種された全コホートにおいて安全性が分析された(プライミング群 241人、非プライミング群 229人)。

 

結果

■ プライミング群は、非プライミング群と比較して、過去の接種歴のある反応が観察された。

■ すなわち、初回接種ワクチン群との同種株(A / H1N1:9.0; B / Victoria:3.9)および異種株(A / H3N2:2.7; B / Yamagata:6.7)に対し年齢調整した幾何平均HI力価比が測定された。

過去接種歴のある児は、中和抗体(平均幾何学的な増加:5.0-10.6)および抗ノイラミニダーゼ抗体(4.9-8.8)が増加した

■ ワクチン接種に関連する重篤な有害事象は報告されなかった。

 

結論

■ この研究では、IIV4の株構成が部分的に変化したにもかかわらず、IIV4の2回接種によるプライミングが、免疫記憶を誘導し、HI、抗ノイラミニダーゼ、中和抗体を促進するという、翌年のIIV4の1回接種で免疫記憶を誘導した。

 

 

結局、何がわかった?

 ✅前年の4価インフルエンザワクチン2回接種によるプライミングは免疫記憶を誘導し、翌年の1回接種でHI、抗ノイラミニダーゼ、中和抗体を促進した。

 

 

あくまで抗体価の推移なので、臨床的な効果があるかどうかはまだ明らかではない。

■ この結果は、あくまで抗体価の上昇をみているだけなので、臨床的なワクチンの効果はまた別個にみていく必要はあります。代理のアウトカムをみているということです。

■ 先行した3価ワクチンの結果では、B型の抗体上昇は不十分だったとされています。

■ WHO(世界保健機関)や米国では、「前年に2回接種している場合には1回接種」に関しては、現状ではランダム化比較試験でワクチンの効果(VE)までみた研究は結局見つけられていないです。が、どうやらこれらの研究が根拠のようです。

■ 代理のアウトカムといえるので、実際に海外の推奨がよいのか、本邦の推奨がよいのかは、私には結論できませんでした。

■ というのも、繰り返すワクチン接種がインフルエンザワクチンに対する抗体反応を鈍らせる可能性があるとしているいう先行研究もあるからです(Vaccine 2016; 34:981–8.)(Clin Vaccine Immunol 2011; 18:1401–5.)。

■ 「どちらも一つの考えであろう」と思っています。

 

今日のまとめ!

 ✅前年2回の4価インフルエンザワクチンにより、翌年のワクチン後の抗体上昇はより良くなる。ただ、臨床的なワクチン効果までは報告を見つけられなかった。

 

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