以下、論文紹介と解説です。

Biagini Myers JM, et al. A Pediatric Asthma Risk Score to better predict asthma development in young children. J Allergy Clin Immunol 2019; 143:1803-10.e2.

Cincinnati Childhood Allergy and Air Pollution Study出生コホート研究 762人において、小児喘息リスクスコア「PARS」を作成し、喘息予測インデックス(API)との性能差を比較した。

背景

■ 喘息のフェノタイプは、その自然歴を確実に予測することができないため、現在のところ一次予防や早期介入には適さない。

■ よりよい選択肢がないため、臨床医は喘息の転帰を十分には予測するのが難しいツールに頼っている。

 

目的

■ 幼児期の喘息発症を予測する定量的な個別化ツールの開発を試みた。

 

方法

Cincinnati Childhood Allergy and Air Pollution Study出生コホート 762人からのデータを用いて、喘息発症を予測する因子を特定した。

小児喘息リスクスコア(Pediatric Asthma Risk Score; PARS)は、人口統計学的データと臨床データを統合して構築された。

■ PARSの感度・特異度を喘息予測指数(Asthma Predictive Index; API)と比較し、ワイト島出生コホートで追試した。

 

結果

■ PARSはCincinnati Childhood Allergy and Air Pollution Study( 感度 0.68、特異度 0.77)において喘息発症を予測した。

■ PARSとAPIはハイリスク小児の喘息を予測したが、PARSは軽症から中等症の喘息リスクのある小児の喘息を予測する能力を改善した。

親の喘息、湿疹、風邪以外の喘鳴に加えて、PARSで喘息を予測する変数には、早期の喘鳴(オッズ比 [OR] 2.88; 95% CI 1.52-5.37)、2種類以上の食物アレルゲンおよび/または吸入アレルゲンに対する感作(OR 2.44; 95%CI 1.49-4.05)、アフリカ系米国人(OR 2.04; 95%CI 1.19-3.47)が含まれた

■ このPARSはワイト島出生コホート(感度 0.67; 特異度 0.79)でも再現され、堅牢で妥当性が高く、一般化可能な喘息予測ツールであることが示された。

 

結論

■ 軽症から中等症の喘息小児において、PARSはAPIよりも良好に機能した。

■ このような小児は最も一般的でしかも予測が最も困難であり、予防戦略に最も適応しうるため重要である。

 

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「アフリカ系米国人」の取り扱いが難しいが、有用かもしれない。

■ 「アフリカ系米国人」は日本にはほとんどいらっしゃらないでしょうし、その点が予測に影響してしまいそうですが、その他の項目は日本でも重要そうです。

 

今日のまとめ!

 ✅ 乳幼児期の喘鳴が、喘息へ移行するかどうかを検討した「PARS」が発表された。

 

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