雷雨喘息で入院するリスク因子はなにか?

雷雨喘息という、花粉に関連し重篤な発作を起こす喘息発作のタイプがあります。

■ 雷雨喘息(thunderstorm asthma)という用語は、日本ではあまり一般的ではありません。

■ 基本的には花粉そのものでは粒子径が大きいために気管支にまで到達する量がすくなく、それほどには喘息の悪化には繋がりません。

■ しかし、雷雨により花粉が膨らんで破裂したりすることで、気管支に到達するようになり、大きな悪化に繋がることが分かっています。

■ とくにオーストラリアのメルボルンでの雷雨喘息の事件は有名です(Bmj 2017; 359:j5636.)

■ 数千人の急激な喘息悪化のうえ少なくとも9名以上の方が亡くなったのです。

■ 今回は、その雷雨喘息の悪化因子に対する検討です。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

2016年11月21日にオーストラリアのメルボルンを襲った雷雨喘息の集団発生のリスク因子を検討したところ、

 ✅ 年齢が高くなるほど(オッズ比 1.01; 95% CI 1.002~1.019)、そして現在喘息があるひとが入院リスクは高くなった(調整オッズ比 [odds ratio; OR] 1.87; 95% CI 1.26~2.78)。

 ✅ 過去12か月間の喘息による入院歴は、入院する可能性をさらに高くした(aOR 3.16; 95% CI 1.63~6.12)。

 

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