低年齢児の鼻閉に、血管収縮薬の点鼻は有効?
■ 一般的に、小児の鼻閉に対し、血管収縮薬の点鼻薬は推奨されません(私は日常診療で使用していません)。
■ 一方で、ウイルス感染にともなう(いわゆる風邪による)鼻閉は鼻汁の吸引がもっともポピュラーですが、薬でなんとかしてほしいという訴えもよくあります。
■ 今回は、点鼻の血管収縮薬でウイルス性細気管支炎の臨床症状を改善させうるかをみたランダム化比較試験をご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
ウイルス性細気管支炎で入院した生後3週~12か月の乳児41名を、0.5%フェニレフリン点鼻群、生食群の2群にランダム化し、30分間の改善効果を検討したところ、
✅ 30分間で、両群とも酸素飽和度の平均1.6%の増加(P=.002)と呼吸スコアの0.5ポイントの改善(P=.003)を示したが、両群の有意差はなかった。
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