空気清浄機が喘息のコントロールに関係するかは、いまだ十分な結論はでていない。
■ 空気清浄機の効果に関して聞かれることは多いのですが、現状では十分な研究結果があるとはいえません。
■ 学会発表レベルの報告は、以前ご紹介しましたが、寝室におけるPM2.5量と呼気一酸化窒素(気道の炎症の程度を反映)が低下したものの、それ以外のパラメータに有意差は認めなかったという結果でした。
■ 空気清浄機に関して現状ではまだ十分な結論がでていませんが、最近のレビューでは、空気清浄機の有効性はさらに検討の余地がある(効果があるかもしれない)と論じられています(Clinical & Experimental Allergy 2019; 49:400-9.)。
■ ときどき調べているのですが、最近、空気清浄機と喘息の効果を検討したクロスオーバー試験を見つけたのでご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
喘息の小児40名を、HEPAフィルター搭載の空気清浄機の使用群・プラセボフィルター使用群にランダム化して4週間ごとにクロスオーバーした結果を比較したところ、
✅ 試験開始時において喘息のコントロールが不良であり生活の質が低い参加者では、喘息コントロールスコアや生活の質のスコアが有意に改善した。
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