新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による、入院率と死亡率はどれくらいと推定できるか?
■ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、今後、日本でも大きく増えることが懸念されています。
■ 日々、著名人の感染がTV報道されていますが、現実として感染が広まってきた場合に重要なのは著名人のリスクではもちろんありません。
■ 目の前にいらっしゃる患者さんに、どれくらいのリスクがあるかを推定することです。
■ 普段の診療では、経験によりある程度の予測をすることができますが、新興感染症であるCOVID-19に関しては、医師側もその推定の経験は不足しています。
■ そして昨日(3/30)、Lancet Infectious Diseasesに、年齢ごとの入院期間、死亡率の推定が掲載されていましたのでご紹介します。
■ さらに、おなじ号にはSARSと季節性インフルエンザとの比較した表がありましたので、そちらも記事の後半で情報共有いたします。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
COVID-19により死亡した患者、中国本土以外の症例情報を収集し、全体的な死亡率を年齢ごとに推計したところ、
✅ 中国における症例の致死率の推定値は1.38%(1.23~1.53)であり、これは高齢者層であるほど高くなり(60歳未満0.32%[0.27~0.38] vs 60歳以上6.4%[5.7~7.2%])、80歳以上では最大13.4%(11.2~15.9%)だった。
【年齢ごとの死亡率の推定値】
【年齢ごとの”入院率”の推定値】
スポンサーリンク(記事は下に続きます)