新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、定量噴霧式の吸入が勧められています。
■ 日本では、喘息発作の場合に救急外来における吸入方法はネブライザーを使用することが多いです。
■ しかし、定量噴霧式吸入器(ボタンを押すとプシュッと薬剤が噴霧される、あれです)を、スペーサー(間に挟む補助具です)によって吸入しても同様の効果があるとする報告もあります。
※スペーサーの一例(管理人撮影)
■ 新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、ネブライザーによる吸入が難しくなってきています。
■ そこで、定量噴霧式吸入器とネブライザーによる、急性喘息発作の経過をみたメタアナリシスをご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
β2刺激剤(気管支拡張薬)の吸入に関し、スペーサーを用いた定量噴霧式吸入とネブライザーによる吸入を比較した39試験(小児1897人と成人729人)を検討したところ、
✅ スペーサーvsネブライザーの入院のリスク比は成人で0.94(95%信頼区間0.61~1.43)(有意差なし)、小児では0.71(95% CI 0.47~1.08)だった(有意差なし)。
✅ ネブライザー治療を受けた小児における、外来の滞在時間の平均は103分であり、スペーサー治療の受けた児のほうが33分短かった(95% CI -43分~-24分)。
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