カシューナッツアレルギーにおけるAna o3特異的IgE抗体価は、重度のアナフィラキシーを予測する

食物アレルギーにおけるコンポーネント検査が、広く行われる様になりつつあります。

■ 食物アレルギーの血液検査は、『粗抗原』と『コンポーネント』検査の組み合わせを使うことが多くなってきました。

■ ある食べ物も多様な蛋白質でできていて、アレルゲン性が高いコンポーネント(=部品)もあれば、アレルゲン性が低いコンポーネントもあり、粗抗原では検査の特異性がひくい可能性があります。

■ たとえば卵アレルギーも、卵白という粗抗原だけでなく、オボムコイド(Gad d1)というコンポーネント検査を組み合わせて考えます。

■ 食物アレルギーに関するコンポーネント検査は、小麦におけるω5グリアジン(=Tri a 19)や、ピーナッツにおけるAra h2も広く使われるようになってきています。

■ カシューナッツにおいてはAna o3は、最近保険適用となり有用性を感じることがふえました。

■ 最近のAllergyに有用性を健闘した報告がありました。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

全身性アレルギー反応やアナフィラキシーで入院した217人において、ヘーゼルナッツ(Cor a 14)およびカシューナッツ(Ana o 3)に対する特異的IgE抗体価を検査し、症状との関連を調査したところ、

 ✅ カシューナッツにおけるAna o 3(aOR 15.0; 95% CI 3.27~73.47)、小麦におけるTri a 19(aOR = 9.93; 95% CI 1.73~56.97)、ヘーゼルナッツにおけるCor a 9(aOR 6.53; 95% CI 1.16~36.72)が引き金となったアナフィラキシーは、心血管症状や重篤な呼吸器症状を含むもっとも強い臨床症状と関連した。

 

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