妊娠中のインフルエンザワクチンは、妊婦さん自身のリスクも、子どものリスクも減らし、さらに死産のリスクを減らすという報告もある。
■ 妊婦さんに対するインフルエンザワクチンは、妊婦さん自身のリスクの低下と、生まれてくるお子さんへのリスク低下に関連します。
■ さらに、妊娠中のインフルエンザへの罹患は『高熱による二分脊椎の発生』に関連することがCDCから指摘されています。
※ 妊娠中の発熱のリスクに関しては、『有意差がない』という報告もあり、大きく考えないほうがいいかもしれません(BMC pregnancy and childbirth 2017; 17:413.)が、妊娠中のインフルエンザワクチンに有用性を考える情報のうちのひとつと思われます。また、発熱のリスクは、葉酸の内服で減らせるかもという報告もありますので、葉酸は内服しておいたほうが良さそうです(Annals of epidemiology 2017; 27:777-82. e1.)。
■ さらに利点があるかどうかというと、インフルエンザワクチンを接種しておいたほうが死産も減らすという報告があります。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
西オーストラリアで出生した児58008人において、妊娠中の母へのインフルエンザワクチン接種が死産率に影響しているかを確認した。
✅ 妊娠中にインフルエンザワクチンを接種した母親のほうが、未接種の母親よりも死産の可能性が51%減少した(aHR 0.49; 95%信頼区間 0.29-0.84)。
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