集団保育が開始になった最初はとくに、子どもが風邪を引く回数がおおきく増える。
■ 保育所など集団保育に通い始めると、どうしても風邪の回数は増えてしまいます。
■ だんだん風邪の回数は減っていき、小学校に入学する頃にはむしろ集団保育に通っていないお子さんより風邪の回数が減ってくるという報告もあります(Arch Pediatr Adolesc Med 2002; 156:121-6.)。
■ とはいえ、集団保育に行き始めたときの保護者さんにとっては、『とりあえず、いつ頃かぜの回数が減ってくるのか』という情報も知りたいところでしょう。
■ フィンランドにおけるコホート試験をご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
出生コホート研究に参加したフィンランドの子ども 1827人を生後24カ月まで追跡調査し、集団保育の方法ごとの呼吸器感染症の回数・抗生物質による加療回数・保護者の欠勤の回数を比較したところ、
✅ 呼吸器感染症による症状があった日数は、施設による集団保育開始前1ヵ月間の平均3.79日(95%CI 3.04~4.53)から、施設による集団保育では開始2ヵ月後に10.57日(95%CI 9.35~11.79)へと増加し、その後9ヵ月間で減少した。
✅ 抗生物質の使用と保護者の欠勤についても、同様のパターンで上昇と下降が観察されたが、保護者の欠勤に関しては十分には下がらなかった。
スポンサーリンク(記事は下に続きます)