『水痘(水ぼうそう)パーティー』の不利益は小さくない。
■ 最近、『水痘(水ぼうそう)にかかっている子どもの家にいって水痘をもらっておいたほうが良い』という趣旨のツイートをみかけました。
■ いわゆる、『水痘パーティー』という手法ですが、この方法は決して子どもたちにとって負担の少ない方法ではありません。
■ 2014年に水痘ワクチンが定期接種になって以降、水痘にかかるお子さんが大きく減りました。
■ そのため水痘は、ワクチン未接種もしくは回数が少ない人を狙い撃ちするかのように感染者をだしており、また、過去罹患した方にも、帯状疱疹の方が増えてきている状況です。
■ 水痘パーティーの不利益に関し、簡潔に述べた総論を共有します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
✅ 水痘(水ぼうそう)は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる、感染力の強い病気である。
✅ 水痘は一般的に子どもの比較的軽い病気と考えられているが、年齢に関係なく重篤な合併症を引き起こす可能性がある。
✅ 1995年に水痘ワクチンが認可されるまでは約10,600人が入院し、年間100~150人が水疱瘡で死亡していた。
✅ 水痘にかかったことのある人にはウイルスが潜伏し、何年も経ってから再び現れ、帯状疱疹を引き起こすことがあり、合併症として、帯状疱疹後神経痛、視力低下、神経学的問題、皮膚の感染、脳炎、死が含まれる。
✅ 水痘ワクチンの定期2回接種は、水痘の予防に98%、重症水痘の予防にほぼ100%の効果がある。
※『ワクチン接種していても罹った』というかたは、水痘が流行すると1回接種ではとくに『breakthrough varicella(要はブレイクスルー感染』を起こす可能性が45.5~63.9%と高く、接種してから1年以上たつとブレイクするー感染が増えることが知られていますので、その可能性があるかと思われます。
✅ 意図的に子どもを病気にさらすことは、子どもや周囲の人に重篤な合併症や死をもたらすリスクを負うことになる。
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