海外で多発している小児多系統炎症症候群(MIS-C)が、今回のオミクロン変異体の拡大で増える可能性が懸念されています
■ MIS-C(小児多系統炎症症候群)は、新型コロナと関連した病態として、とくに海外で注目されています。
■ 日本でも、オミクロン変異体の流行拡大にともない、発症の増加が懸念されています。
■ 全国調査もはじまっています。
■ そして最近、新型コロナワクチンが、MIS-Cのリスクを減らすのではないかという報告が Clinical Infectious Diseasesになされましたので共有します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
5~18 歳の小児において、MIS-C患者と対照者でワクチン接種の影響があるかを比較検討したところ、
✅ MIS-Cの発症は、ワクチン未接種群により多かった。
✅ ワクチン接種(2回接種)により、MISーCの発症リスクは、5~11歳でaOR 0.22( 95% CI 0.10~0.52)、12-18歳でaOR 0.10(95% CI 0.05~0.19 )、デルタ株優勢時でaOR 0.06( 95% CI 0.02~0.15 )、オミクロン株優勢時でaOR 0.22(95% CI 0.11~0.42 )と低下した。