
以前、広く知られるようになった、『ピーナッツアレルギーの方がキスで症状が誘発されて亡くなったという事件』は、ピーナッツによるものではなかったと結論付けられています。
■ 昔、『重症ピーナッツアレルギーのあるひとが、恋人からキスをされたあと重篤なアナフィラキシーをおこして亡くなった』というニュースがありました。覚えていらっしゃる方もいるでしょう。
■ その報道に関しては、その後、実際は喘息発作で亡くなったのではないかという裁判結果がでています。
And In The End, Peanut Butter Was Not To Blame
■ その記事の中で、「若者が(ピーナッツバターを添えた)トーストを2枚食べてからキスをするまでに9時間が経過しており、最近の研究によると、1時間経過すると唾液にアレルゲンが残っていない。」と記載されています。
■ その元になったと思われる研究結果を共有します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
被験者38 人にピーナッツバター大さじ 2 杯を摂取し、その後の時間経過ごとに唾液を採取してピーナッツ蛋白濃度を確認したところ、
✅ 摂取直後は、唾液中のAra h 1(ピーナッツコンポーネント蛋白)はアレルギー反応を引き起こすと予想されるレベル(40μg/mL程度)で含まれるケースがあった。
✅食後にピーナッツが検出された被験者のほとんど(87%)は、何もしないでも1時間後には検出されなくなった。