アトピー性皮膚炎(治療) セラミドを含む保湿剤は、他の保湿剤より有効か?:システマティックレビュー&メタアナリシス 保湿剤にはエモリエントとモイスチャライザーがある。 ■ 『保湿剤』とひとことで言っても、エモリエントとモイスチャライザーがあります。 ■ では、モイスチャライザーに利用されることの多いセラミド含有の保湿剤と、他の保湿剤の有効性に差はどれくらいあるのでしょうか? ■ 最近のメタアナリシスを共有します。 Nugroho ... 2023年7月9日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 上のきょうだいがいる下の子どもはアレルギー疾患を発症しにくくなるのか?:システマティックレビュー&メタアナリシス 『衛生仮説』は、衛生的な環境に育った子どもはアレルギー疾患のリスクが高まる可能性があるという仮説。 ■ 『衛生仮説(hygiene hypothesis)』とは、1989年にロンドン大学セントジョージ医学校のデイヴィッド ストラカン教授が提唱した仮説です。 ■ ストラカンは、1953年生まれの英国の子どもを検討し、上の... 2023年7月8日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎に対する新規メカニズム薬、抗OX40抗体は有効か? アトピー性皮膚炎に対し、さまざまなメカニズムの薬剤が開発されている。 ■ アトピー性皮膚炎の治療に関して、2018年のデュピルマブ(商品名デュピクセント)の登場から、急速な進化をしはじめました。 ■ 小児に関しても、2021年からのデルゴシチニブ(コレクチム)軟膏を皮切りに、さまざまな薬剤が使えるようになってきています... 2023年7月4日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 英国で市販されているアトピー性皮膚炎に対するさまざまな保湿剤は、どれが有効性が高いか? アトピー性皮膚炎に対し、さまざまな保湿剤が市販されているが、どのような保湿剤がより有効かに関する報告は十分ではない。 ■ 外来でよく尋ねられる質問に、『どの保湿剤がよいでしょうか?』というものがあります。 ■ しかし、なかなかその質問にクリアカットにお答えすることは難しいものです。 ■ というのも、世の中にある市販の保... 2023年7月3日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) デュピルマブによる治療で、皮膚の細菌叢が正常化するかもしれない アトピー性皮膚炎があると、皮膚には黄色ブドウ球菌が優位になり、さらに皮膚を悪化させる ■ アトピー性皮膚炎が悪化すると、多くの患者さんは皮膚に黄色ブドウ球菌を保菌することになります。 ■ そのリスクは20倍にも達します。 ■ そして、黄色ブドウ球菌は『ディスバイオーシス』を起こしてきます。ディスバイオーシストは、健常人... 2023年6月25日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) マラセチアは、セラミドを分解しアトピー性皮膚炎の頭頚部の湿疹を悪化させる? 真菌であるマラセチアは、アトピー性皮膚炎を悪化させる要因のひとつと考えられている ■ 夏が近づくと、アトピー性皮膚炎の患者さんから、首周りや頭皮が悪化するという訴えが増えてきます。 ■ そういった『頭頚部』の悪化に関連すると考えられているのが『マラセチア』という真菌(カビ)です。 ■ そのマラセチアよってアトピー性皮膚... 2023年6月14日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎の治療における入浴やシャワーは効果がある?それともない?:システマティックレビュー&メタアナリシス アトピー性皮膚炎のスキンケア、洗う?洗わない? ■ 夏が近づいてきました。 ■ 『首回りや、膝うらが悪化しやすくなりました』という患者さんからの話を聞くことがおおくなってきたわけですが、その場合に考えるのが『洗浄』です。 ■ スキンケアにおいて、洗浄の議論はすくなからずあり、以前、医学雑誌でレビューをまとめたことがあり... 2023年6月11日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(予防) 卵を離乳食に早期導入すると、アトピー性皮膚炎の発症リスクが下がる? 卵の離乳食早期導入は卵アレルギーの発症リスクを下げる。では、アトピー性皮膚炎を悪化させたりはしないのか? ■ 離乳食へ卵を早期に導入するという手法は、2017年に提案されてから普及してきています。 ■ そして、リアルワールドでも結果が報告されるようになりました。 ■ では、卵の早期導入することにより、アトピー性皮膚炎を... 2023年6月8日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(副作用・害) アトピー性皮膚炎は、深部静脈血栓症と肺塞栓症を起こしやすくするかもしれない アトピー性皮膚炎は、皮膚の炎症だけでなく、全身性の炎症から他のさまざまな病気の原因になる可能性が指摘されるようになった。 ■アトピー性皮膚炎が全身性の炎症性疾患にも関連することが注目されるようになっています。 ■ そして最近、台湾からの報告で、アトピー性皮膚炎が静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症・肺塞栓症)のリスクを上げる... 2023年6月6日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 保湿剤は、子どものアトピー性皮膚炎の再燃をどれくらい防ぐ?:メタアナリシス 保湿剤を定期的に使用することは、アトピー性皮膚炎の『基本治療』に位置づけられています。 ■ 保湿剤は、アトピー性皮膚炎の治療における基本治療です。 ■ そして2017年に、コクランシステマティックレビューでも、『保湿剤が悪化までの期間を有意に伸ばす』とまとめられています。 ■ しかし、すでにその報告から6年が経過してお... 2023年6月2日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) ステロイド外用薬だけでなく、デルゴシチニブ軟膏でも『プロアクティブ療法』は可能? プロアクティブ療法は、2000年頃から普及してきた、抗炎症薬を間欠的に使用して悪化を防ぐ、アトピー性皮膚炎の治療法。 ■プロアクティブ療法とは、再燃しやすいアトピー性皮膚炎に対し『悪化する前に』『間欠的に』抗炎症薬を使用するという治療法です。 ■ プロアクティブ療法に使用される抗炎症薬は、おもにステロイド外用薬が活用さ... 2023年5月22日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) マインドフルネス&セルフコンパッションを用いたアトピー性皮膚炎治療は有効か? 認知行動療法・行動経済学・セルフコンパッション…さまざまな心理学的手法が医学に取り入れられようとしている。 ■ 認知行動療法が医学に取り入れられるなか、マインドフルネス・ストレス軽減法やセルフコンパッションが盛んになってきています。 ■ そして最近、JAMA Dermatologyに、成人のアトピー性皮膚炎を対象に、マ... 2023年5月15日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 手湿疹に対するデルゴシチニブ軟膏の効果を、どのように評価する? 手指衛生がひろがるなか、手湿疹は増えている。 ■ 手指衛生は、感染症の予防にとても重要な手法です。 ■ 一方で、手指衛生は手湿疹には悪い影響をあたえることは多くのひとが認めるところでしょう。実際、手指衛生をよくおこなう医療者は、手湿疹をおこしやすくなることが報告されています。 ■ デルゴシチニブは、アトピー性皮膚炎に使... 2023年5月9日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 生後6ヶ月から2歳未満の乳幼児に対するデルゴシチニブ(商品名コレクチム)軟膏の有効性と有害事象は? 外用JAK阻害薬であるコレクチム軟膏が、2023年1月に生後6ヶ月から使用できるようになりました。 ■アトピー性皮膚炎は、成人(7~10%)よりも小児(25%)に多いとされ、その後のアレルギー疾患の発症リスクをあげることがわかっています。 ■ しかし、2歳未満のアトピー性皮膚炎に対し、これまではステロイド外用薬のみしか... 2023年5月7日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) ウパダシチニブ(商品名リンヴォック)の実臨床での効果は? 重症アトピー性皮膚炎に対する内服JAK阻害薬が普及しつつある。 ■ アトピー性皮膚炎の病態が、解明されてきており、情報伝達物質(サイトカイン)を抑える全身的な治療(内服薬や注射薬)が重症の方へ使用できるようになってきました。 ■ そして、そのサイトカインを抑える薬剤は、抗体製剤だけでなく、低分子薬も使用されるようになり... 2023年5月5日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎に対する『エモリエントプラス』は、ステロイド外用薬の使用量を減らす? アトピー性皮膚炎に使用する保湿剤は、どのような製品を使うか?というテーマ。 ■ 保湿剤はすべて同じではなく、それぞれの性質を考えながら使う必要性がありますが、どのように使い分けるかはこれから検討を要する部分も大きいテーマです。 ■ 最近、アトピー性皮膚炎患者の皮膚微生物叢に影響を与えることができる基剤と有効成分・非薬用... 2023年5月1日 pedallergy2016