吸入ステロイド薬は、喀痰中好酸球低値の軽症患者には有効性が低い

吸入ステロイド薬は、喘息に対し極めて有効なコントローラーですが、、

■ 吸入ステロイド薬は、現在の喘息治療における主役の位置を占めています。そして、ここ20年の普及により、喘息による死亡を大きく減らしたことも間違いありません。

■ 一方で、喘息はフェノタイプがさまざまあり、薬剤に対する反応性に差があることもわかっています。

■ そんな中、喀痰中の好酸球が低値で喘息重症度が低い場合には、吸入ステロイド薬は有効性がきわめて低いのではという報告がなされました。

 

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

12歳以上の軽症持続性喘息患者295例をモメタゾン(吸入ステロイド)、チオトロピウム(長時間作用型ムスカリン拮抗薬)、プラセボにランダム化し、有効性を比較したところ、

 ✅喀痰中好酸球低値(<2%)である場合、モメタゾンの有効性は有意ではなかった(P=0.14)が、チオトロピウムに対しては60%(95% CI 51~68%)が良好な反応を示した。

 ✅喀痰中好酸球高値(≧2%)である場合、モメタゾンの有効性はプラセボより有意に良かったが(74% vs 26%)、チオトロピウムに対する反応は不十分だった(57% vs 43%)。

 

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