乳児期の特異的IgE抗体価「0.1-0.34kU/L」に、臨床的意義があるか?
■ 以前は、特異的IgE抗体価は0.34kU/L以下が測定限界になっており、「クラス0=陰性」と評価されていました。
■ いつからだったか、0.1-0.34kU/Lが測定値として表示できるようになり、「クラス0」ではあるのですが、個人的にはその数値もよく見るようにはしています。
■ 乳児期における、その「0.1-0.34kU/L」の感作に臨床的な意味があるかどうかを検討したコホート試験が報告されていましたのでご紹介いたします。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
前向き出生コホート研究であるALADINコホート研究に参加した372人に関し、生後6か月における低レベルの感作(0.1~0.34 kU/L)が、その後のアレルギー疾患の発症に関連しているかを評価したところ、
✅ 生後6か月における、卵に対する低レベルのアレルゲン特異的IgE抗体価(0.1~0.34 kU/L)のある小児は、5歳時における吸入アレルゲンに対する感作が有意に多かった(低レベルの感作あり 14人中10人 [71%] vs 感作なし250人中39人[15%])。
スポンサーリンク(記事は下に続きます)