プロトピック外用薬よりアトピー性皮膚炎そのものが、悪性リンパ腫の発症リスクとなる

タクロリムス(プロトピック)外用薬と悪性リンパ腫に関して懸念される方がいらっしゃいますが、、

■ タクロリムス(プロトピック)は免疫抑制薬の一つであり、内服など全身的な投与を行い血中濃度を高くすると悪性リンパ腫の発症リスクになることが懸念されます。

■ しかし、外用薬となるとその懸念は大きく減ります。れまで実施された研究に関するシステマティックレビューでも、悪性リンパ腫の懸念は低いとされています。

■ 今回はやや古い報告ですが、よく総論でも引用される報告で、悪性リンパ腫はプロトピック外用薬よりも「アトピー性皮膚炎の重症度そのもの」に関連するという結果をご紹介します。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

PharMetricsデータベースを用いて293,253例中のリンパ腫発症294例を特定し、発症リスク要因を検討したところ、

 ✅ 悪性リンパ腫の発症リスクに対するオッズ比(OR)は、アトピー性皮膚炎の重症度 2.4倍 (95% CI 1.5~3.8)、経口ステロイド1.5倍 (1.0~2.4)、「とても強い力価」のステロイド外用薬 1.2倍 (0.8~1.8)、「低い力価」のステロイド外用薬  1.1倍 (0.7~1.6)、ピメクロリムス外用薬 0.8倍 (0.4~1.6)、タクロリムス外用薬 0.8倍 (0.4~1.7)、ステロイド外用薬・ピメクロリムス・タクロリムス外用薬の併用 1.0倍 (0.3~4.1)だった。

 

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