食物経口負荷試験の実施に関し参考にするのは、特異的IgE抗体価の絶対値だけではない。
■ 食物経口負荷試験は、食物アレルギーの診断にとってきわめて重要です。
■ しかし、リスクがありますから、事前の血液検査などにより『ある程度の』結果予想をすることになります。
■ そして、よく実施される特異的IgE抗体価は、多くの場合はその絶対値をみて概ねの予想をたて、負荷試験を実施の可否や負荷量を決めたりすることになります。
■ しかし、それだけではなく、特異的IgE抗体価の経過や病歴も参考にします。
■ 今回は、卵特異的IgE抗体価の経過を、食物負荷試験を実施するかどうかの参考にできるという報告。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
卵アレルギーのある小児130人に対し、経過中に検査した287回の食物負荷試験・287回の血液検査を検討し、耐性の予測に有効かを検討したところ、
✅ 経過中の卵白・オボムコイド特異的IgE抗体価の低下は、卵に対する寛容の獲得を予測した。
✅ 経過中にオボムコイド特異的IgE抗体価が上昇していると、全例が負荷試験陽性だった。
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