
ベビーパウダーの使用は、卵巣がんの発生を増やす?
■ J&J社のベビーパウダーが卵巣がんの原因になった可能性があるとして、賠償金2200億円の支払いが命じられたというニュースがありました。
米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が販売したタルク(滑石)を原料とするベビーパウダーが、卵巣がんを引き起こしたとして損害賠償を求める裁判で、ミズーリ州控訴裁判所は23日、一審の陪審評決を支持し、同社に賠償金21億ドル(約2200億円)の支払いを命じる判断を示した。(AFP BBニュース)
米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソンが販売したタルク(滑石)を原料とするベビーパウダーが、卵巣がんを引き起こしたと… https://t.co/08fLvTL3hn
— AFPBB News (@afpbbcom) June 24, 2020
■ 最近はほとんど使われなくなりましたが、ベビーパウダーは、赤ちゃんのおむつかぶれに使われることもあり、心配になるニュースです。
■ ちょうど最近このテーマに関し、JAMAに4つのコホート試験をまとめた研究が発表されていましたのでご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
米国における4つの大規模コホートからプールされた女性252745人に関し、ベビーパウダーの長期(20年以上)・頻回(1週間に1回以上)の使用が、卵巣がんの発症リスクに関連するかを検討したところ、
✅ 卵巣がんの発症率は、常用者で61例/10万人年、非常用者で55例/10万人年であり(70歳時の推定リスク差 0.09%[95%CI -0.02%~0.19%];推定HRは1.08[95%CI 0.99~1.17])、有意ではなかった。
スポンサーリンク(記事は下に続きます)