マスク皮膚炎を起こしやすいのは、不織布?布製?
■ ユニバーサルマスク(無症状のひとも含めて広くマスクを装着する)が、新型コロナ(SARS-Cov2)の拡大を減らす可能性が示されています。
■ 一方で、外来ではマスク皮膚炎の相談が増えてきています。
■ どのように対応するのかは難しい面があります。たしかに感染拡大を予防するためには不織布マスクのほうが布製マスクよりも高そうという研究結果があり、以前、Yahooで以下のような記事を書きました。
新型コロナの感染予防、どの素材のマスクが最適? 布マスクやバンダナの効果は
■ 一方で、布製マスクのほうがマスク皮膚炎を起こしにくいという話も聞きます。
■ 実際はどうなのでしょうか?最近、欧州皮膚科学会雑誌にのアンケート調査結果が報告されていました。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
タイの一般成人1231人に対し、マスクの種類による皮膚トラブルに関するアンケート調査を実施したところ、
✅ 767人(62.3%)がマスク使用後に皮膚有害事象を訴えてており、座瘡(にきび)の再燃が最も多く(32.2%)、次いでそう痒(22.1%)、脂性肌(14.7%)の順だった。
✅ サージカルマスク使用による皮膚有害反応の発生率は、布製マスクよりも高く、座瘡、そう痒、脂性肌で有意差があった。
✅ 女性、40歳以下、脂性肌、マスクを使用し始める前に座瘡があった、マスクの使用時間が長いこと(1日4時間以上)が皮膚の有害事象と有意に関連した。
✅マスクの再使用は皮膚反応のリスクを増加させず、むしろ洗浄による再使用はリスクを低下させるようだった。
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