アストラゼネカ製の新型コロナワクチンの血栓は、どんな機序で起こるのか?

アストラゼネカ製ワクチンは、なぜ血栓を起こすケースがあるのか?

■ 頻度はきわめて低いことも判明しているものの、アストラゼネカ社製のワクチンが血栓をおこす可能性が指摘されています。

ワクチン後の血栓症、原因は? 薬の副作用に類似と報告

■ 実際、最近になってMHRAはアストラゼネカ社製のワクチンに血栓がきわめて低い確率で発生する可能性があると結論づけています

MHRA issues new advice, concluding a possible link between COVID-19 Vaccine AstraZeneca and extremely rare, unlikely to occur blood clots

■ その理由として、『ヘパリン起因性血小板減少症』の病態と類似しているという指摘があります。

■ 機序に関する報告が、最近のNEJMに発表されています。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

アデノウイルスベクターを利用した新型コロナワクチンに、血栓症や血小板減少症をきたした症例が認められ、その11人の臨床的・検査上の特徴を評価したところ、

 ✅ 初診患者11人のうち、女性は9人で、年齢中央値は36歳(範囲 22~49歳)だった。

 ✅ 血小板第4因子(PF4)-ヘパリン抗体が陽性であった28人全員が,ヘパリンとは独立したPF4の存在下での血小板活性化分析で陽性であり、免疫性血小板減少症をまれに発症させる機序が考えられた。

 

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