食物アレルギーのある児を、『同室で他の子どもたちと摂食してもよいか?』という問題はなかなか答えを出すことは難しい。
■ 重篤な食物アレルギーのある児を他の児と同室で摂食させてよいか?というテーマは、個別に考えていかなければならない難しい問題です。
■ 多くの場合は同室で摂食可能ではあると思われるのですが、重篤な患者さんやリスク評価ができていない場合は悩ましくなるのです。
■ 実際に、そのようなセッティングで症状がどれくらいの可能性で症状があるかを評価した研究があります。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
重篤なピーナッツアレルギー(ピーナッツ特異的IgE抗体価 50 kIU/L以上、ピーナッツ特異的IgE抗体が陽性で臨床的なアナフィラキシーがある、吸入・接触によるアレルギー反応の既往、ピーナッツに対する二重盲検プラセボ対照経口負荷試験陽性のいずれか)のある児30人に対し、安定した皮膚との接触によるピーナッツバター曝露および吸入曝露試験を実施したところ、
✅ 全身性・呼吸器系の反応を示した者はおらず、紅斑(3人)、紅斑を伴わないそう痒(5人)、膨疹・紅斑(2人)は、ピーナッツバターと皮膚が接触した部位にのみ生じた。
※後半に述べますが、『絶対に安全』という意味ではありません。
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