ペットアレルギーに対する免疫療法は、有効性が報告されながらも実用化されているとはいえない
■ ペットを飼育されている方は、世界的に増加しており、22カ国27000人以上の参加者を対象とした国際調査では、57％が1匹以上のペットを飼っていると推定されています。
■ そのようななかでペットアレルギーもまた問題となっており、治療が求められていますが、残念ながら実用化されているような方法はないのが現状です。
■ すこし古い研究ですが、舌下免疫療法の有効性がランダム化比較試験で報告されているので、共有します。
※まだ研究中の方法であり、日本で一般的に使用できる治療法ではありません。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると？
鼻結膜炎の猫ネコレルギー患者50人を対象に、半精製ネコふけ抽出物による舌下免疫療法群、プラセボ群にランダム化し、1年間の効果を確認したところ、
✅ 実薬群では症状の顕著な減少（62％）が認められ（P < 0.001）、プラセボ群では変化がなかった。
✅ 実薬群では、ネコとの接触によるピークフローの低下が減り（P < 0.05）、標準化ネコエキスに対する皮膚テスト反応が改善（P < 0.05）した。
1 2
