皮膚バリア機能が低下すると、感作が増える可能性がある。
■ TEWLは、経皮水分蒸散量の略であり、皮膚バリア機能を反映します。
■ そして、TEWLが上がると、その後の食物アレルギーのリスクがあがることがKelleherらから報告されていましたが、その後、データハンドリングの問題があり撤回されていました。
■ その中で、同様の検討が大きな集団で実施された研究結果が、Allergyに報告されました。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
ノルウェーとスウェーデンで実施されたPreventADALL試験に参加した乳児1,994人を対象に、頬部および/または伸側部の湿疹やドライスキン、TEWLが上位4分の1(>9.4 g/m2/h)と定義した皮膚バリア機能低下、さらに830人から得られたIgE抗体価により生後6ヶ月での感作リスクを評価したところ、
✅ 生後3ヶ月のアトピー性皮膚炎、ドライスキン、TEWL高値は生後6ヶ月の感作リスクを増加させ、リスクの 調整オッズ比はそれぞれ、4.20(95%CI 2.93-6.04)、2.09(95%CI 1.51-2.90)、3.67(95%CI 2.58-5.22)だった。