鶏卵早期開始の開始量は、『微量』『加熱』が勧められているが具体的な摂取量はあきらかではない。
■ 卵アレルギーの発症予防として、生後6ヶ月から加熱卵微量で開始するという提言が日本小児アレルギー学会から提案されて5年程度が経過しました。
■ そして、実際に『卵アレルギーの発症が減ってきたかもしれない』という報告も見られるようになってきました。
■ この提言はPETIT試験が大元になっており、加熱全卵パウダー50mg(=加熱全卵0.2g相当)で開始するというプロトコールです。
■ しかし一方で、初期量をどれくらいにするかは、まだまだ明らかになっているとはいえません。
■ 和文の報告ですが、最近、すでに感作されている生後6ヶ月児に加熱全卵0.2gで開始して、どれくらいの頻度で症状が出現するかを後ろ向きに検討した報告がありましたので共有します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
生後6ヶ月で卵白に感作されている卵未摂取児に2分加熱炒り卵0.2gを負荷し、陽性率を後ろ向きに検討したところ、
✅ 卵白特異的IgE抗体価陽性63例中15例(23.8%)、陰性48例中42例が自宅摂取を開始し1例が中途脱落した。
✅陽性例は陰性例と比較しオボムコイド特異的IgE抗体価が高かった。