感染症(診断) A群溶連菌の保菌率はどれくらいか? 溶連菌は、小児の『咽頭痛をおこす菌』として多い原因だが、保菌も少なくない。 ■ A群溶連菌(Group A Streptococcus; GAS)は、『咽頭炎』を起こす菌としてはもっともポピュラーで、咽頭痛のある児の原因の15~30%程度を占めるとされています。 ■ しかし、GASは『保菌(症状がないけれども検出される... 2021年1月3日 pedallergy2016
夜尿症 夜尿症の治療薬デスモプレシン(商品名ミニリンメルト)は、漸減した方が再燃が少ないかもしれない 夜尿症の治療薬デスモプレシンは、使いやすく有効性が高いものの、再発率が高いことが問題点になっています。 ■ 夜尿症はすくなくない子どもの慢性疾患の一つです。 ■ 経過観察も一つの方法ですが、治療をおこなった方がはやく安定することもあり、現在は治療を考慮することが多いです。 ■ 初期療法は抗利尿ホルモン(デスモプレシン)... 2021年1月2日 pedallergy2016
感染症(病因) 学校における子どもの集団生活は、新型コロナの感染拡大リスクにどれくらい関与しているか? 新型コロナの感染拡大に、小児はどれくらいの役割を果たしているのか? ■ 新型コロナが子どもたちの生活を脅かしており、集団生活に関してどのように考えていくかは、小児科医としての関心事のひとつです。 ■ もちろん、感染リスクがゼロとは思えませんし、実際に子どもから成人への感染を示した報告もあります(Clin Infect ... 2020年12月30日 pedallergy2016
感染症(治療) プソイドエフェドリンは、小児の鼻閉に短期的な効果があるかもしれない プソイドエフェドリンは、OTC(店頭で入手できる薬)に含まれることがある、鼻閉に対する成分。 ■ 『プソイドエフェドリン塩酸塩』は、OTCの風邪薬で広く使用されている鼻閉に対する成分です。 ■ FDAは、米国でOTC販売されている咳・風邪薬が12歳未満の小児を対象とした臨床試験を実施するよう勧告しているのだそうです。 ... 2020年12月29日 pedallergy2016
感染症(病因) 新型コロナ(SARS-CoV2)の家庭内における二次感染リスクはどれくらいか? 新型コロナにおける家庭内感染リスクは、大きなものと推定されています。 ■ 年末年始の帰省時期になろうとしています。実家の方々も、家族で出会う時期を楽しみにしている方もいらっしゃるでしょう。 ■ しかし、現在のような新型コロナの感染拡大フェーズでは、やはり感染リスクを考慮しなければなりません。 ■ 『発声しない』移動のリ... 2020年12月20日 pedallergy2016
感染症(治療) 新型コロナ(SARS-CoV2)は、インフルエンザよりも重症度が有意に高く、医療資源を多く消費する 新型コロナウイルス感染症は、季節性インフルエンザと比較して医療への負担が格段に大きい。 ■ 『なぜインフルエンザが流行しても医療は破綻しないのに、新型コロナだと破綻する話がでてくるのか?』という疑問をみかけることがあります。 ■ なぜかは明らかで、『医療に対する負担が格段に大きいから』です。 ■ 最近のBMJに、その違... 2020年12月19日 pedallergy2016
感染症(病因) 『GoToトラベル』キャンペーンへの参加は、新型コロナの感染リスクを上げるかもしれない 『GoToトラベル』キャンペーンは、新型コロナの感染拡大に影響するのか? ■ 『GoToトラベル』キャンペーンは、経済回復への一環として実施されています。 ■ 一方で、新型コロナウイルス感染症が拡大傾向にあり、このまま継続して続けていくべきかは懸念があるところです。 ■ そんな中、『査読前・プレプリント』ではありアンケ... 2020年12月7日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 【全訳】新型コロナに対するmRNAワクチンは、2回の接種で少なくとも4ヶ月間の抗体高値を維持する 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発が期待されている。 ■ COVID-19に対する感染後、中和抗体が急速に低下する可能性が示唆されています。 参考 コロナ抗体、3カ月で急減 「集団免疫」困難か―英研究 ■ しかも、回復者血漿の有効性に対しては悲観的な研究結果もでてきており、ワクチンの有効性... 2020年12月5日 pedallergy2016
小児科(総合) 小児の脱水症を評価するには、どの身体所見が有用か? 小児の脱水を、身体所見や経過から見分ける知識は重要といえる。 ■ 胃腸炎の際の脱水は、小児にとってもっとも警戒すべき病態でしょう。 ■ しかし、血液検査を全員にする必要なんてもちろんありませんし、輸液に比較して経口補液は効果に劣らず安全という報告もあります。 ■ すなわち、症状や診察所見から、脱水(5%以上)を見分ける... 2020年12月3日 pedallergy2016
感染症(予後) 救急外来に受診した子どもの『咳』は、4週間後にどれくらい残っておりどんな病名がついているか? 咳は、外来で診る症状としてとても多く、『見通し』をつかむことも重要です。 ■ 小児の咳嗽は、主訴として多い理由のひとつです。 ■ 多くが『風邪』に伴うものであり、決して『短期間で収まるものでもない』ことがわかっています。 ■ では、実際に4週間後にどれくらい咳嗽がのこっており、最終診断はどのようなものが多かったのでしょ... 2020年11月28日 pedallergy2016
感染症(予防) ヨーグルトを頻回に摂取していると、子どもの胃腸炎の頻度が減るかもしれない ヨーグルトを普段から食べていると、胃腸炎の発症リスクが減る? ■ 胃腸炎が、一部の地域で流行が始まってきているようです。 ■ できれば予防していきたいところですが、いまのところロタウイルスワクチン程度しか有効な手段はないように思われます。 ■ そんな折、大規模な出生コホート研究であるエコチル調査からの検討で、ヨーグルト... 2020年11月25日 pedallergy2016
感染症(病因) 乳児のライノウイルス感染(多くの鼻かぜの原因)は、冬に重篤化しやすい 『ライノウイルス』は、風邪の原因ではもっとも多い原因ウイルス。 ■ ライノウイルスとは、100種類以上もいる『鼻かぜウイルス』として、さらには喘息発作のきっかけになるウイルスとしても有名です。 ■ 9月から10月にかけて流行することが多く、『保育園にはじめて行き始めた年』の山ともいえます。 論文(Clinical th... 2020年11月23日 pedallergy2016
感染症(病因) 睡眠不足や運動不足は、新型コロナウイルス感染症を重症化しやすくなるかもしれない 運動不足や睡眠不足は、新型コロナウイルス感染症を重篤化させるのか? ■ 以前、睡眠不足が風邪に罹るリスクを高めることをご紹介しました。 ■ ならば、新型コロナウイルス感染(COVID-19)のリスクも高める可能性があります。 ■ 探してみると、最近こんな報告が公開されていました。 この論文でわかったことを、ざっくりま... 2020年11月22日 pedallergy2016
感染症(治療) 小児の風邪症状に対し、デキストロメトルファン(商品名メジコン)や第一世代抗ヒスタミン薬の効果は乏しい いわゆる風邪薬の効果は乏しいことがわかっています。 ■ 風邪の患者さんが増えてきました。 ■ 小児科に受診される患者さんでもっとも多いのは風邪であることは確かで、風邪薬は汎用されています。 ■ しかし、その風邪薬の有効性は低いことがわかっています。 ■ 古典的な研究をご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっくり... 2020年11月21日 pedallergy2016
感染症(予防) ビタミンCは、風邪の予防・罹病期間の短縮に有効か? ビタミンCが風邪に有効とはよく聞く説ではあるが、実際に有効かどうかの決着はついていない。 ■ 風邪と食事やビタミンなどに関しては、よく聞かれるテーマでありますが、確定した答えは難しいものです。 ■ ビタミンCと風邪の予防(もしくは治療)に関しては、よく話題になるテーマです。 ■ コクランシステマティックレビュー(Co... 2020年11月18日 pedallergy2016
感染症(予防) プロバイオティクス(乳酸菌製剤)は子どもの風邪を予防するか? プロバイオティクスは、風邪を予防するか? ■ 風邪(を含む呼吸器疾患)の予防に関して、睡眠やビタミンDに関してご紹介してきました。 ■ では、CMでなんとなく増えているように思うプロバイオティクス(乳酸菌製剤)に関してはどうでしょうか? ■ メタアナリシスがありましたのでご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっ... 2020年11月17日 pedallergy2016