感染症(予後) デルタ株は他の変異株に比較して重症化する確率が高いが、ワクチンによりリスクが低下する デルタ株の拡大にともない、重症化率の上昇が懸念されています。 ■ いわゆるVOC(Variant of Concern; 懸念される変異株)の感染性が高まっていることは、疫学的なデータによって証明されていますが(Nature 2021; 592(7854): 438-43.)(Nature 2021; 593:321-... 2021年9月12日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 妊婦がmRNA新型コロナワクチンを接種しても、流産のリスクはあがらない 妊娠中の新型コロナワクチン接種に関して、その安全性を検討した報告が、NEJMとJAMAに報告されました。 ■ 妊娠中のワクチン接種に関しては特に、そのリスクを心配されるむきはあるでしょう。 ■ しかし、妊娠中の新型コロナへの罹患自体が、妊婦さんにとっても、こどもさんにとってもおおきなリスクであることもわかっています。 ... 2021年9月11日 pedallergy2016
感染症(病因) 小児においてアルファ株は、これまでの変異株に比較して拡大しやすいのか? 変異株の拡大で、学校や園をどうするかは大きな課題となっている。 ■ これまで、新型コロナと学校の再開に関して、こどもでは感染拡大のリスクは成人ほど大きくはないことが示されていました。 ■ しかし、変異株が小児に対しどのように影響するかに関しては、報告が決して多くはありません。 ■ 海外の報道記事をみていても、専門家の... 2021年9月10日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 新型コロナワクチンの交差接種は有効か?:Com-COV試験 交差接種(初回接種/ブースト接種を異種で行うワクチン接種)は有効か? ■ ワクチン交差接種を検討 河野行革相「加速化期待」という報道を見かけましたが、『交差接種』をどうするかに関し、今後議論が活発化しそうです。 ■ 『交差接種』という用語が正式な名称なのか私はよくわかりませんが、『Heterologous prime–... 2021年8月30日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 授乳中の母親がmRNAワクチンを接種すると、母乳中にmRNAワクチンは検出されるか? 新型コロナに対するmRNAワクチンを摂取したあと、母乳中からはmRNAは検出されるか? ■ 授乳中の薬剤に対し、お母さんはどうしても気になるものです。 ■ ”禁忌”の薬剤もあることは確かですが、mRNAワクチンに関しては、むしろ『推奨される』ワクチンとして位置づけられるようになっています。 ■ なぜならば、母親自身の新... 2021年8月25日 pedallergy2016
感染症(診断) 新型コロナに対する唾液検体によるPCR検査は、鼻咽頭検体に比較して陽性率はどれくらい下がるか? PCR検査を唾液で行っても感度に問題はないか? ■ 一部の医療機関で『唾液検体』による新型コロナのPCR検査が行われていますが、この検査の感度が鼻咽頭での検体に比較して低いことは以前から指摘されていました。 ■ では、実際にどれくらい感度は低下するのでしょうか? ■ 今月の13日にJAMAに発表された検討を共有します。... 2021年8月22日 pedallergy2016
感染症(病因) 年少児のほうが、年長児よりコロナの伝播力が高いかもしれない 小児からの新型コロナ感染拡大は、どの年齢からのリスクが高いか? ■ 新型コロナの感染が拡大し、夏休みのおわりが近づいてきました。 ■ これまでは、コロナ拡大における学校に関する影響は比較的軽微なのではないかという報告が多かったです。 ■ 一方で、デルタ株の比率が高くなり、小児が起点になる懸念が高くなってきています。 ■... 2021年8月19日 pedallergy2016
小児科(総合) 靴下の匂いは、蚊を引き寄せるかもしれない 蚊は、どのような理由で人間に誘引されるか? ■ 『なぜ私ばかり蚊に刺されるのでしょうか?』という質問をときどき受けます。 ■ 蚊の誘引物質に関しては、多くの成分が同定されています。 ■ 人が吐く二酸化炭素から、最近は皮膚の表面の細菌叢がひとによって異なり、その細菌叢の違いによって誘引する程度がことなるのではないかという... 2021年8月14日 pedallergy2016
小児科(総合) 耳かきをすると咳が誘発される『アーノルド反射』と慢性咳嗽の関係とは? 外耳道を刺激すると咳が誘発される反射を、『アーノルド反射』といいます。 ■ 『耳かきをすると咳がでる』という訴えは、たまに聞くことがあります。 ■ この反射は、『アーノルド反射』としてしられています。 ■ アーノルド反射を報告したフィリップ・フリードリッヒ・アーノルドは、19世紀のドイツの解剖学者で「史上最高の解剖学者... 2021年8月13日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 新型コロナワクチン接種後、心筋炎・心膜炎をどれくらい発症するか? 新型コロナワクチン後に、心筋炎・心膜炎の発症リスクはあがるのか? ■ 新型コロナワクチン、とくにmRNAワクチン接種後の心筋炎・心膜炎の懸念を持つ方がいらっしゃいます。 ■ たしかにmRNAワクチンを接種後、きわめて稀に心筋炎・心膜炎を起こす可能性はすでに指摘されています。 ■ 1億7700万人以上のワクチンが摂取され... 2021年8月9日 pedallergy2016
感染症(予後) 新型コロナに罹患すると、どれくらい心筋炎・心膜炎を起こしうるか? ワクチン接種後の心筋炎・心膜炎の懸念を持つ方が多くなってきているようです。 ■ mRNAワクチンを接種後、きわめて稀に心筋炎・心膜炎を起こす可能性はすでに指摘されており、CDCでは『接種後に胸の痛み・息切れ・心拍数が多い・不整脈・鼓動が激しくなるなどの感覚がワクチン接種後1週間以内にあった場合は医療機関を受診してくださ... 2021年8月8日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 新型コロナワクチンの効果は、デルタ株であっても一定の効果が維持される デルタ株の感染拡大に、懸念がひろがっています。 ■ 今週はあまりに忙しくて、ブログの更新が止まっていました。 ■ さて、デルタ株には重症化予防の効果のみで感染予防効果がないという報道を見かけますが、そういうわけではありません。 ■ まだ効果の低減に関して検討しなければならない点はのこっているものの、感染発症予防効果も... 2021年8月7日 pedallergy2016
感染症(予防接種) mRNAによる新型コロナワクチンでアレルギー反応があっても、多くの場合2回目の接種が可能かもしれない 新型コロナワクチンで、1回目の接種でアレルギー症状があった場合に、2回目の接種は可能なのか? ■ 新型ワクチンに対するアレルギー反応を心配される方はすくなからずいらっしゃいますし、現状では1回目の接種で重篤なアレルギー反応があった方には接種を避けるとされています。 厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A ワクチン... 2021年8月1日 pedallergy2016
感染症(予防) 学校での感染予防策として、教職員のマスク着用、空気の循環を良くすることが推奨される コロナ禍での対面式の授業の再開のためには、どのような条件が有用か? ■ 子どもたちの集団生活が、どれくらい新型コロナの感染拡大に影響するかは、いくつかの研究結果があります。 ■ 個人的には、外来に受診する心身相関が起こっているお子さんが増えている実感から、できれば再開をめざすほうがメリットが大きいと考えています。 ■ ... 2021年7月20日 pedallergy2016
感染症(病因) 乳児期のRSウイルス感染症は、受動喫煙があると悪化しやすい RSウイルス感染症が流行しています。 ■ 現在(2021年7月)RSウイルス感染症が流行しています。 RSウイルス感染症の流行状況 ■ 年齢や、既往歴(慢性肺疾患や早産児など)も重要なリスク因子なのですが、『受動喫煙』も大きいことがわかっています。 ■ Pediatrics誌の報告を共有します。 この論文でわかったこ... 2021年7月13日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 新型コロナワクチンに対する誤解とは?(CDC 2021年7月7日更新版) 新型コロナワクチンに対し、根拠に基づかない情報が出回っている。 ■ 新型コロナワクチンに対する、根拠に基づかない情報を見かけることがあります。 ■ 7月7日に更新されたCDC(米国疾病予防センター)からの記事で、それらに対する解説が掲載されています。 ■ 簡単に翻訳して共有します。 このCDCの記事でわかったことを、... 2021年7月11日 pedallergy2016