食物経口免疫療法中の好酸球性食道炎はどれくらい発生するか?:システマティックレビュー&メタアナリシス

2017年7月31日

Lucendo AJ, et al. Relation between eosinophilic esophagitis and oral immunotherapy for food allergy: a systematic review with meta-analysis. Ann Allergy Asthma Immunol 2014; 113:624-9.

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■ 食物アレルギーの治療として、経口免疫療法(oral immunotherapy ;OIT)は注目を集めており、これまでもいくつかの報告をご紹介してきました。

■ しかし、OITには副作用が懸念され、その内のひとつとして、好酸球性食道炎(eosinophilic esophagitis ;EoE)があります。

■ 少し前の報告ですが、そのOIT中のEoEがどれくらい起こりうるのかを調査したメタアナリシスをご紹介いたします。すでに全文がフリーで公開されています。

PECO
P: MEDLINE, EMBASE, SCOPUS を検索し抽出された、経口免疫療法(oral immunotherapy ;OIT) と好酸球性食道炎(eosinophilic esophagitis ;EoE) の関係を調査した15研究
E: –
C: –
O: OIT中のEoEはどれくらいの頻度で起こりうるか

 

結局、何を知りたい?

 ✅経口免疫療法中に、どれくらいの頻度で好酸球性食道炎が起こりうるのかを多くの報告をまとめて知ろうとしている。

 

 

結果

■ 既報告の大部分は、ピーナッツ・乳・卵のOITを受けている小児による研究だった

■ 総じて、約2.7%(95%信頼区間1.7%-4.0%; I2=0%)の患者が、食物OITの後新たにEoEを発病した

 

論文から引用。メタアナリシスで2.7%程度の発症を導いている。

■ フルの論文と要約で発表される論文で、差が認められた(3.5%対2.5%)。

■ 舌下免疫療法またはOIT後のEoE発症は、低品質研究と比較して中~高品質の研究においてより高かった(それぞれ3.51%vs2.5%)。

■ EoEは、OIT中断後に大部分が回復した。

結局、何がわかった?

 ✅食物経口免疫療法中の患者さんに、2.7%程度の好酸球性食道炎を発症する。

 

 

コメント

■ 無作為化対照比較試験は1件のみで、大部分は症例報告と後向きケースシリーズだったため、さらなる研究を要するとはされていましたが、OITにEoEが少数ながら発生することを頭の片隅に留めておくべきでしょう。

■ どちらにせよ、一般的病院で小児に対する内視鏡は簡単ではありません。慎重に病歴を取っていくべきですが、以前ご紹介したEoEの3例の症例報告では、嘔吐が主症状だったようです。

 

 

今日のまとめ!

 ✅食物経口免疫療法中には、好酸球性食道炎を3%弱程度発生するが、メタアナリシスながらランダム化比較試験は少なく、まだ研究を要する。